アサヒビールとキリンビールは27日、関西から北陸に出荷する商品を来年1月から共同輸送すると発表した。年間1万台相当の長距離トラック輸送を鉄道輸送に振り替える。環境負荷が少ない鉄道を選ぶモーダルシフトの一環だが、最近はトラック運転手不足も切実。ビール販売で競うライバル2社も協調路線をとる。
アサヒの大阪府吹田市にある工場やキリンの神戸市の工場などで製造したビールやチューハイを、いったん吹田市のJR貨物の拠点に集め、両社が新設する配送センター(金沢市)まで鉄道輸送する。これまで愛知県や滋賀県の工場からトラックで200~300キロを運んでおり、年2700トンの二酸化炭素(CO2)削減を目指す。
金沢市の配送センターを共有することで、トラック運転手の不足で上昇傾向の物流コストも減らす。センターから石川県内の卸会社などへの配送は、両社のトラックがそれぞれ担う。2017年秋にはセンターが富山県向けの配送拠点にもなる予定だ。(和気真也)
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