これは面白いですね。
無くした財布の現金を取り戻すためにクラウドファンディングをしたエアログるってぃ氏
Airbnbの専門ブログとして全国的にも有名な「エアログ」を運営するるってぃ氏がクラウドファンディングを開始しました。
しかも、その内容が、「北海道出張の際に財布を無くし、現金7万円を失ったお金を取り戻すこと」。
いやーすごい大胆なクラウドファンディングで面白いですね。w
洞爺→札幌→夕張と順調に視察を終え、特に夕張ではAirbnbを活用した地域創生の面白い企画やチャンスを感じたところで、次の目的地に向かうためまた札幌へ移動。
そして札幌駅北口のローソンで公共料金の支払いでもしようと思ったところで気づきました。
「-財布がない-」
諸々の事務料金の支払いをしようと思ってたので前日に大金をATMでおろしていたのが誤りでした。
その額7万円。
諸々のカード、まだ買って1年のお気に入りのレザー財布、そしてたくさん詰まった思い出。
(一部省略)
こんな形でこの旅を終わらせたくない。
そしてWEB・ブログで生計を立ててるものとして、このクソみたいなピンチを「おもしろ」に昇華しないと自分を許せません。プライドにかけて。
死ぬほど熱く語ってますが現在無一文のクソ野郎です。
帰りの航空券はあるので、北の大地北海道で生き抜いてみせます。航空券はありますが、未だ一文なしです!
ここまで聞くと「またネット乞食か!」とおもう人もいるかもしれません。
しかし、大事なのは、「その7万円の現金を取り戻して何に使うの?」って話です。
るってぃさんの場合は、失った現金を取り戻すことで、北海道夕張氏に行くための渡航費に充てたいとのこと。
失った7万円の還元金。
目標額を超えた場合、来月8月もしくは9月に夕張を盛り上げるためのイベントを開催するので、その渡航日・滞在費に企てようと思います。
財政破綻した唯一の町「夕張市」で、Airbnbを通じた地域創生の可能性とチャンスを見出しました。
夕張市を盛り上げたい!7万円失ったのは痛い。「お金がない」を言い訳にこのプロジェクトの遂行を断念したくありません。
絶対にもう1度夕張に行きます。
引用元:北海道で現金7万入った財布を無くしたので取り戻し、夕張復興の渡航費に企てたい! - CAMPFIRE(キャンプファイヤー)
夕張市は日本で唯一の財政破綻地域。その夕張市をAirbnbを用いて地域活性させたいそうです。
いや、素晴らしい!
たしかにそんな素敵なプロジェクトをしようとしているにも関わらず、「お金が無い」という理由で断念するのは本当に勿体無い話です。
るってぃ氏は只者じゃない人物。AirbnbのCEOと会ってくるそう。
前述したように、るってぃさんはAirbnbの専門ブログとして全国的にも知られているエアログを運営しています。
また、最近はAirbnbを用いて、代々木にある潰れかけのパン屋の再生プロジェクトも行ってるのです。
このパン屋さんるってぃさんが参画したことで、めちゃくちゃ売り上げが伸びたのだとか!
しかも、この再生プロジェクトの噂が海を越えてAirbnb本社にまで伝わり、近日AirbnbのCEOであるジョー・ゲビア氏と話をしてくるそうです。
来ましたーーーー。
— るってぃ@クラウドファンディング挑戦中 (@rutty07z) 2016年7月19日
7/29についにAirbnbのCEOジョーゲビアと会えますーーーーー。
紹介して頂けることになりましたーーここまで本当に長かった...!
あんちゃ親子と温泉で嬉しさのフルーツオレ!!!!!! pic.twitter.com/xv1KYTU1F2
もはや、次元が違いすぎる。www
ちなみに、Airbnbの時価総額は未上場で3兆円越えてますからね。
そのCEOと直接話をしてくるなんてどんなことかAirbnb知らない方でも理解できるとおもいます。
そんな未来ある若者が、困ってるんですから応援したくなるじゃないですか。
クラウドファンディングは秒殺でサクセス!
ちなみに、クラウドファンディングは、開始5秒でパトロンが現れたようで。笑
開始5秒でパトロン現れたあぁぁぁぁぁぁ!
— るってぃ@クラウドファンディング挑戦中 (@rutty07z) 2016年7月26日
ほっしーさん(@hossy_fe_ap)ありがとうございます!!!!!!!!
そのまま勢いに乗って、秒殺でサクセスしております。
ちょ待ってww
— るってぃ@クラウドファンディング挑戦中 (@rutty07z) 2016年7月26日
まじ早いってwww
とにかく支援してくれた16人の方ありがとうございます!!!
状況がうまく飲み込めてません!!!
プロジェクト自体はまだあと6日ありますので!
今スタート地点にたったくらいで思っているので引き続きよろしくお願いします!!!
さっきサイト見てみたんですが、89000円もすでに集まってるんですよね。
無くした現金を上回っとるではないかい!w
いやいや、素晴らしいですね。
おつりが来た分はぜひ夕張市の復興、るってぃさんのAirbnb活動資金として使っていただきたいです。
ちなみに、ぼくも面白かったのでちょろっとだけ支援させていただきました。
がんばれ!るってぃ氏。
クラウドファンディングは起業家だけのためのシステムではない
最近の記事で、クラウドファンディングは起業家のためのシステムであると発言している方がいました。
本来クラウドファンディングは、世界を良くしたいと考えている野心的な起業家をサポートするための素晴らしい仕組みなのに、それがすぐバイトすれば貯まるようなお金をせびるようなゴミシステムとして捉えられるようになってしまったら、非常に残念です。
ぼくはクラウドファンディングは起業家だけでなく、るってぃさんのように「何かやってみたい!」とチャレンジする全ての人々の背中を押すシステムだとおもっています。
起業家の資金調達システムであれば、ベンチャーキャピタルやエンジェル投資家、銀行などが既に存在します。
クラウドファンディングは、それらでは補えない「小さなやりたいこと」を実現するためのシステムでもあるのです。
インターネットによって今まで発信者側でなかった一般人までもが芸能人のように情報発信をすることが可能になりました。
これと同様に、これまで一定の人々でしか獲得できなかった「資金調達」という仕組みを大衆の誰もに可能にしたのがクラウドファンディングです。
クラウドファンディングの出現によって、名前も、お金も無い高校生でも「資金調達」をすることができるようになったのです。
クラウドファンディング大手CAMPFIREの代表である家入さんの発言が興味深いです。
クラウドファンディングとはこうあるべき、起業とはこうあるべき、なんて「あるべき論」が、その手段の可能性を狭めるというのは、歴史を見ても明らかなんだよな。高尚なものに仕立てたいのかも知れないが、それでは一部の人しか恩恵を受けられないものになってしまう、それはインターネット的では無い
— 家入一真 @CAMPFIRE (@hbkr) 2016年7月25日
クラウドファンディングを「起業家のための高尚なサービス」にしてしまうと、本当に一部の人利用しようとおもえない風潮が出来上がります。
それでは、今までと何も変わりません。
「資金調達は100万、1000万円単位でないとダメ!」なんてドコにも決められていないのです。
たとえ、5万円でも10万円でも、それであなたの「やりたいこと」が実現できるのであればバイトではなく、クラウドファンディングという選択肢を選んでいいんですよ。
クラウドファンディングの魅力。それは社会から承認されているという「自己肯定感」が持てること。
ぼくは今まで2回クラウドファンディングを実行し、サクセスしています。
一度目は、インスタグラマーとしてがんばろうとしている中学の同級生にカメラをプレゼントしようとクラウドファンディングを試みました。
こちらは目標金額8万円が3日でサクセスしました。
もう一つは、ハイパーリバ邸という現代の駆け込み寺になるシェアハウスを作って、多くの人々の居場所を実現したいとおもい、このシェアハウスの初期費用をクラウドファンディングしました。
こちらは目標金額130万円だったのですが、190万円以上の支援をみなさまにいただきました。
その経験からぼくが感じたのは「クラウドファンディングは単なる資金調達ではない」ということです。
ぼくはプロブロガーとしてずっとブログを書き続けて生活しています。
ブログは無料で見られるので不特定多数の読者が常に存在します。
しかし、ブログのPV(ブログが何回読まれてるかを示す数)だけでは数字だけしか見えず、自分のブログを応援してくれている読者が誰なのか分かりません。
ですが、クラウドファンディングによって、なんとブログ読者のみなさんがぼくにご支援をくださったのです。
クラウドファンディングのお陰で今まで見えなかった読者が「可視化できた」ということです。
ぼくはこれにとても感動しました。
また、ぼくのクラウドファンディングを知って、もう15年以上も会っていない中学の同級生までもが支援をくださいました。
資金を得る仕組みは世の中にたっくさん存在しましす。
それらとクラウドファンディングの違いは、間違いなく「人間的な温かみ」があることです。
ぼくはクラウドファンディングをしている最中、リターンを一ついただけるごとに自分が「社会から承認されている感覚」を覚えました。
そして、ぼくは「自分を信じてこの道を進んでいいんだ」と自己肯定感を持てるようになったのです。
世の中のサービスは、便利を獲得するためにシステム化しすぎて人間の温度をどんどん失っています。
クラウドファンディングは、そんな現代と反して「人間の血の通ったサービス」なのです。
クラウドファンディングをすることで資金だけでなく「自分に対する自己肯定感」が持てるようになります。社会から承認されているという喜びを感じることができます。
それがクラウドファンディングの最大の魅力だとおもいます。
きっと、るってぃさんも似たようなことを感じてるんじゃないかな。
クラウドファンディングを特別な人がやる「高尚なサービス」だとおもっている人が多くいますが、どんな人でもクラウドファンディングは実行していいのです。
数十万、数百万円の目標金額ではなく、たとえ5万円でも10万円でもいいのです。
るってぃさんのように「無くした財布の現金を取り戻したい」なんてナイスじゃないでうか。
大切なのは、「支援する人が納得できるお金の使い道」、「支援する人がお金を投資したくなるリターン」。
この2つさえ兼ね備えていれば、どんなことでもクラウドファンディングしていいのですよ。
これからどんどんクラウドファンディングする人が増えるといいなとぼくは強くおもいます。
今回のるってぃさんのプロジェクトはクラウドファンディングの敷居を下げる素晴らしい事例で興味深かったです。
ぼくもまた機会があればクラウドファンディングしてみようとおもいます。
わっしょい!