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【首都スポ】

高校野球 木更津総合が春夏連続甲子園 早川、4試合連続1点差完投

2016年7月27日 紙面から

木更津総合−市立船橋 3年ぶりの夏の甲子園出場を決め、マウンドで喜び合う早川(左から3人目)ら木更津総合ナイン(岩本旭人撮影)

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◇千葉大会 木更津総合3−2市立船橋

 第98回全国高校野球選手権(8月7日から15日間、甲子園)は26日、千葉で決勝を行い、今春センバツ8強の木更津総合が3−2で市船橋を振り切って3年ぶり5度目の夏の甲子園を決めた。エース早川隆久投手(3年)が勝てる投手に成長、5回戦からの4試合すべて1点差完投勝ちした。27日は、西東京、埼玉で決勝が行われる。 

 5回戦から3試合連続で1点差で勝ち続けた。そして、決勝も1点差で勝った。木更津総合のギリギリの勝利のマウンドに、いつもエース早川隆久(3年)がいた。早川は「あの判断がなかったら今の自分はない。あのジャッジが自分を成長させてくれた」と振り返った。

 あのジャッジ…。今春のセンバツ準々決勝の対秀岳館(熊本)戦のことだ。1点リードの9回2死三塁。早川がフルカウントから投げた1球は、内角を突く会心のストレート。しかし、球審の手は上がらなかった。四球に苦笑いを浮かべた早川が、同点適時打、サヨナラ打を続けざまに浴びたのは、その直後だった。悔しかっただろう。しかし、夏を迎えた早川はそれを糧に変えていた。

 「春から内角攻めを磨こうと思った。ジャッジにも負けないくらい極めようと。仲間が危ない思いをしながら打席に立って練習に付き合ってくれた」と振り返る。球種を増やすことにも挑み、覚えたチェンジアップ、ツーシームで決勝のピンチを切り抜けた。

 勝利をお膳立てしたのは、早川の相棒の大沢翔捕手(3年)だ。1回、レフト線への2点適時打。追いつかれると、今度は9回に決勝打となる右前適時打。全3打点を挙げ、1年秋からバッテリーを組む早川を打撃でもサポートした。「早川とは1年冬から宿舎でも相部屋で野球もプライベートも分かち合ってきた。こいつとなら甲子園に行けるって最初から思っていた」と大沢。9回一打同点のピンチの場面では、2度マウンドに歩み寄って「低く、低くいこう」と早川に言い聞かせた。

 息の合ったバッテリーがまた聖地に向かう。くしくも同じ日、因縁の相手、秀岳館も甲子園を決めた。「もう一回対戦したい」と早川は笑顔で言った。 (山内明徳)

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