中国が西海で大規模演習、THAAD配備決定後初

 韓米が終末高高度防衛ミサイル(THAAD)の韓半島(朝鮮半島)への配備を公式発表して以降、中国が初めて韓国の西海(黄海)海域と隣接する地域で大規模な軍事演習を実施した。

 中国海軍網は19日、中国海軍の航空部隊に所属する12機種、41機の戦闘機は味方と敵方に分かれ、黄海(韓国の西海)と渤海湾海域で大規模な実戦演習を展開したと伝えた。ただ、演習の具体的な日付や演習内容については触れなかった。観察者網など中国メディアは「今回の演習が17日に実施された可能性がある」と伝えた。

 報道によれば、今回の演習は無人偵察機と戦闘機、空中給油機など中国海軍が保有するほぼ全ての機種が参加した。特に中国の主力戦闘機「殲」の編隊が赤軍と青軍に分かれ、敵を壊滅させる演習、早期警戒機が戦闘機編隊を支援する演習などを実施した。演習は深夜まで10時間以上にわたり続き、夜間には超低空飛行で敵方の目標を攻撃する演習も行われたという。今回の演習について、中国軍は「年間計画に従ったものだ」と主張したが、米国にサーバーを置く中華圏メディアの多維新聞網は「開戦を仮定した状況で韓国のTHAAD基地を優先的に無力化させる演習を行った」と伝えた。

 一方、中国軍は19日から21日まで南シナ海の海南島一帯で4日間の大規模軍事演習を実施した。南シナ海の演習と西海・渤海湾での演習に動員された戦闘機を合計すると100機に達する。中華網は「中国海軍が黄海・渤海湾、南シナ海で同時に演習を実施したのは、複数の地域で大規模な作戦を実施できる能力を備えている点をアピールしたものだ」と伝えた。

北京=李吉星(イ・ギルソン)特派員
<記事、写真、画像の無断転載を禁じます。 Copyright (c) The Chosun Ilbo & Chosunonline.com>
関連ニュース