金正日氏の4番目の妻、家族と共に収容所送り=RFA

 米政府系ラジオ放送局の自由アジア(RFA)は26日、北朝鮮の故・金正日(キム・ジョンイル)総書記の4番目の妻とされる金玉(キム・オク)氏とその家族が政治犯収容所に送られたと報じた。

 RFAは先日平壌を訪問した中国人実業家の話として「金玉氏は金正恩(キム・ジョンウン)政権になってから1年足らずで管理所(政治犯収容所)に送られたという話を朝鮮労働党幹部から聞いた」と伝えた。その上でRFAは「金玉氏の弟、金均(キム・ギュン)氏の傍若無人な行動と傲慢(ごうまん)な態度が決定的な理由となった」「金玉氏の家族らも全員が管理所に送られたようだ」などとも報じた。金正恩氏の実の母とされる高英姫(コ・ヨンヒ)氏が2004年に死去した直後から、金玉氏は金総書記の寵愛(ちょうあい)を受けるようになったが、金均氏はこのことを理由に横柄に振る舞っていたという。RFAによると、金総書記が死去した直後、国家安全保衛部は金正恩氏に金均氏の問題を報告したようだ。ちなみに金均氏は2011年2月に金日成(キム・イルソン)大学の第1副総長に任命されたが、13年10月に突然辞任している。

 RFAは別の消息筋の話として「北朝鮮体制の特徴から考えると、金玉氏は金正恩政権下では排除されるしかなかった」「金日成主席の死去後、2番目の妻だった金聖愛(キム・ソンエ)氏がいつの間にかいなくなったことを考えても、今回の問題は容易に予測できた」などの見方も示した。韓国国内のある識者は「金正恩氏は母が死去した後、本来母がいるべき座を手にした金玉氏を不快に感じていたはずだ」「金正恩氏が金玉氏を守る理由はない」などと指摘した。

 金玉氏は平壌音楽大学でピアノを専攻し、1980年から金総書記の書記室(秘書室)で勤務していたと伝えられている。金玉氏は2012年10月までは金正恩氏が出席する公式行事などにも姿を現していたが、最近は北朝鮮メディアに登場しなくなっていた。

キム・ミョンソン記者
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