知的障害者団体 障害者向けにふりがな付きでも声明

知的障害者団体 障害者向けにふりがな付きでも声明
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相模原市の障害者施設に刃物を持った男が侵入して、入所者などが刺されて死亡した事件を受けて、知的障害のある人と家族で作る「全国手をつなぐ育成会連合会」はインターネットのホームページに緊急声明を出したほか、27日に障害のある人に向けて、ふりがな付きの声明も掲載しました。
この中で、事件について、「抵抗できない障害のある人に次々と襲いかかり、死傷させる残忍な行為に驚がくし、悲しみと悔しさに、ただただ心を震わせるばかりです。抵抗できない知的障害のある人を狙った計画的かつ、凶悪残忍な犯行であり、到底許すことはできません。事件は、多くの障害のある方や家族を不安に陥れ、深く大きな傷を負わせました。このような事件が二度と起きないよう、事件の原因や背景を徹底的に調査・究明し、深く議論をして今後の教訓にしてください」と、再発防止を徹底するよう求めています。
そのうえで、「容疑者は障害のある人の命や尊厳を否定するような供述をしていると伝えられています。しかし、どのような障害があっても一人一人は命を大切に、懸命に生きています。事件で無残にも奪われた一つ一つの命は、かけがえのない存在でした。国民の皆様には、今回の事件を機に障害のある人一人一人の命の重さに思いをはせてほしいのです。そして、障害の有る無しで特別視することなく、お互いに人格と個性を尊重しながら共生する社会に向けて共に歩んでいただきますよう心よりお願い申し上げます」と訴えています。
また、障害のある人に向けたふりがな付きの声明では、「皆さんのなかには不安に感じる人もたくさんいると思います。そんなときは身近な人に不安な気持ちを話しましょう。そして、いつもと同じように毎日を過ごしましょう。私たち家族は全力でみなさんのことを守ります。安心して、堂々と生きてください」と呼びかけています。