ビジネス用心理学
公開日:2016.07.06

マッチングリスク意識とは〜自分に合わなかったらどうしよう〜

マッチングリスク意識とは「商品の購入後に自分に合わなかったらどうしよう」「(セミナー等で)自分に意味がなかったらどうしよう」「(飲食店選びで)美味しくなかったらどうしよう」など、商品を購入する前に未来を予測して起きる不安な心理状態の事を指します。マーケティング用語でいうところの「リスクリバーサル」の隣りにいるような消費者の心理要因です。(リスクリバーサル参照)

試すことも出来ず、実際に購入して使ってみないと分からない商品の場合は、特にその不安は大きくなります。例えば、洋服を一着選ぶだけでも「買って後悔したら、どうしよう」とか、初めて入るレストランでさえも「美味しくなかったら、どうしよう」と迷ったりします。 それが、商品やサービスの価格が高級になればなるほど、不安は大きくなります。また、新しいものや、効果に個人差がでるものに関しては、特にこのマッチングリスク意識が高くなるようです。

このように商品やサービスを購入する場合だけでなく、サービスへの申し込みなどお客様が何かアクションを起こす前に不安な気持ちになるのは当たり前です。ただ、お客様が不安な気持ちになるということは、その商品が気になっている証拠です。

マッチングリスク意識のマーケティングへの活用

「自分に合わなかったらどうしよう」という不安が大きくなると、お客様は「欲しいけど、やっぱり買うのは止めよう。」となりがち。せっかく商品やサービスに興味・関心があるのに購入に至らないとなれば、あなたのビジネスにとって大きな機会損失になります。お客様のマッチングリスク意識をできるだけなくして、マッチングリスク意識をうまく活用することで、購入や申し込みの数をUPさせる事が出来ます。

「返金保証」「返品保証」

お客様が、あなたの商品やサービスを購入する上で、絶大な安心材料となる返金保証や返品保証。自分に合わない場合、返金や返品に応じてくれれば、マッチングリスク意識によって不安を感じても、お客様は安心して商品を購入することができます。

例)全額返金保証付き当セミナーにご参加いただき、もしご満足いただけない場合は全額返金致します。セミナーの場合 「どうせ他のセミナーと同じだろう」とか「あんまり効果ないだろう」と言う不安や疑いがある状況で、返金保証を付ける事で参加を促す仕組みです。実際、返金保証を付けているからといって、実際に返金請求があることは少ないです。「最終的に自分で決断して、申し込んだのは自分」という意識があるからのようです。 また、返金保証や返品保証などのサービスを付けない場合、クレーム対応の手間や経費を考ると、返金保証や返品保証などのサービスを付ける方が売上アップに繋がりやすいですし、結果的に利益が多くなります。商品にもよりますが、経費もかかりません。返金保証や返品保証を付けるメリットは、デメリットより大きいという事になります。

無料サンプル、無料お試し

高額な商品やサービスの場合は特に、しっかり試して納得の上で購入したいものです。実際に使用してみないと向き不向きや効果が分からないような商品やサービスの場合、この手法が使えます。例えば、化粧品や健康食品のサンプルや飲食店のクーポンなどです。化粧品などは肌に合うかどうかを試してもらい、合うのであれば購入に繋がる可能性は高いですし、飲食店の場合も味と価格のバランス(コストパフォーマンス)を気にする人が多いので、クーポンを付けることにより、お客様の心理ハードルを下げられます。家庭教師や塾などの教育産業も、無料体験学習や500円体験学習などを導入するところも多いですね。

長期保証

高級品であればあるほど、長期保証を付けて、お客様を安心させることは大事です。車や家、太陽光発電、冷蔵庫や洗濯機、パソコンなどは故障や不具合などがある可能性も高いです。支払う費用が高額なだけにマッチングリスク意識も高くなります。ですので、価格の割引には限度があるとしても、商品への長期保証次第で、顧客の安心感に繋がるでしょう。

お客様の声

商品に魅力を感じながらも、不安を感じている場合には「○○を買って本当によかったですよ」という他人の声(お客様の声)で安心するのも人間心理。何かのサンプル請求をする場合、サンプルと共に、小冊子が入っていて、沢山の利用者の声が同封されていたりします。他の人の意見を読んだら、安心感が増しますよね。Amazonや食べログのレビューなどを読んでから購入したという人も多いはずです。このようにお客様のマーケティングリスク意識をなくして、安心して商品やサービスを購入して頂けるようにしましょう。

【まとめ】人はリスクを避けたがる習性があるからこそ・・・

我々、商品やサービスの提供側は、このように消費者の目線に立ち、如何にしてマッチングリスク意識を取り除けるかを考えなければいけません。購入前の消費者のリスクを取り除いてあげることで、買わない理由が無くなります。買わない理由があれば、人はその理由に思考が引っ張られてしまうもの。

人はリスクを避けたがる習性がある事を理解してビジネスを考え、組み立てると、とても面白いアイディアがどんどん出てくるでしょう。顧客のリスクを販売者側が受け持ったとしても、それ以上の利益が出るのであれば、ビジネスとしては勝ちだと思って良いと思います。

 

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執筆者:藤 勝行 (http://xlab.co.jp)

4年間経営した会社を倒産後、再度起業したインターネット広告代理店(エックスラボ社)を3期目で年商約10億円グループにまで成長させる。集客をしたい中小企業の経営者や大手企業の担当者、同業他社までも参加するセミナーを開催する起業家。広告マン兼マーケッター。

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