MemoFlowyのアップデートでEvernoteへの同時送信が可能に
シンプルに書こうと思う。
まず、MemoFlowyがアップデートした。ver.1.5となる。the 詳細は以下の記事をご覧頂きたい。
進化を続けるMemoFlowyが獲得した3つの新機能(MemoFlowy Ver.1.5) | 単純作業に心を込めて
注目したいのは、有料アドオンとして実装された「Evernote送信機能」だ。
WorkFlowyを操作するアプリなのに、Evernoteへ送信機能? そう、Evernoteにも送信できるようになったのだ。しかも、同時に。
この「同時」がポイントである。言い換えれば、たったワンアクションでいい。それで一つのメモがWorkFlowyにもEvernoteにも送信される。まずはこの意義を検討してみよう。
ストックと操作のジレンマ
WorkFlowy周りがどんどん便利になるにつれ、耐え難いジレンマをいつも感じていた。文章で表現すれば、こうなる。
「ストックはEvernoteにしたい。操作はWorkFlowyでしたい」
情報の保管場所として、Evernote以外の選択はありえない。情報は一元管理するのが肝である。Webに漂うさまざまな情報と、思い付きの一行メモを何の葛藤もなく一カ所で保存してくれるツールは、やはりEvernoteなのだ。
しかし、Evernoteは断片を組み立てる機能は弱い。そこはWorkFlowyでやりたい。
※R-style » Evernoteのノートブック内を整理するときの荒技でも少し触れた。
だから私は、Evernoteに蓄積したアイデアノートを(そのノートタイトルだけ)WorkFlowyに移したこともある。これはこれで操作性が上がったのだが、「どちらがメインで、どちらがサブなのか?」という疑問が残る。その疑問は、全体の運用を危うくしてしまう。
結局、宙ぶらりんの状態が続いていた。
動作チェック
MemoFlowyのアップデートの情報を聞いて、深いことは何も考えず、とりあえずアドオンを購入し、設定を覗いてみた。
いくつか実際にテストしてみると、非常に快適なことがわかった。面倒なことはないので日常的に運用していくことは可能だろう。でも、どうやって?
Evernoteへの送信は、ノートブックが選択でき、ノートのタイトルも選べるようだった。とりあえずデフォルトのまま使うと、日付をタイトルにしたノートが作成され、そこにどんどんメモが追記されていく形となる。PostEver的な運用と言えばわかりやすいだろうか。
設定を変更し、トピック名の指定を空欄にしておけば、一行目がタイトルとなるノートを作成してくれる。これは一般的なEvernoteメモ送信アプリと動作は近い。
私が注目したのは、PostEver的な運用法の方である。何かしら引っかかるものがあった。
仮説と実験
おそらく、ノートへの追記は、ノートブックとノートのタイトルで検索して、追記するノートを特定しているのであろう。だとすれば、別にMemoFlowyが作成するノートでなくてもいけるはずだ。タイトルの書式さえ揃えておけば、あらかじめ私が作っておいたノートであっても追記できるだろう。
テストしてみると予想通りであることがわかった。よし、一歩前進。私の眼差しは、「デイリータスクリスト」に向かっていた。
「デイリータスクリスト」は私のタスク管理の基本ツールであり、一日分のタスクをまとめて書き込んでおくためのEvernoteのノートだ。そのノートはたとえば、7月28日(木)というようなタイトルで、以下のような形になっている。
※左がスケジュール、中央がタスク、右が作業ログ。欄外はすべてフリーライティング領域
このようなノートが一年分、つまり365枚(閏年は366枚)、あらかじめEvernoteに作成してある。ここにメモを追記していくようにすれば、どうなるだろうか。
デイリータスクリストは、その日はタスクリストとして機能するが、一日を超えればそれはログとなる。実際私も、そのノートにいろいろな行動ログや作業ログを書き残している。だったら、そこにメモも追加すればいいではないか。
カスタマイズと運用
それまでのデイリータスクリストは、「7月27日(水)」のような書式でタイトルが付いていた。しかし、MemoFlowyは「07月27日(水)」のような書式である。微妙に違いがある。それに、ノートタイトルで検索しているなら、日付だけではなく年も付けておいた方が紛れが少なくなるだろう。
そこで一年分すべてのノートのタイトルを「2016年07月27日(水)」というように変更した。安心して欲しい。AppleScriptでやったので2分くらいで済んだ。
※2016年7月27日 9:46追記
@rashita2 Evernoteのノートのタイトル書式を「7月27日(水)」にするのでしたら、MemoFlowyの設定でトピック名を「'M'月'd'日('E')」とすれば、いけましたよ。
— まるみ (@marumi_app) 2016年7月27日
別にノートのタイトル変えなくてもよかったみたいです。
ともかくこれで準備万端である。実際に使ってみると、こうなる。
これで、メモの操作場所はWorkFlowyとなり、Evernoteはその痕跡を刻む場所となった。WorkFlowyでどれだけメモを操作しても、「何年何月何日に何をどんな順番で思いついたのか」というログはEvernoteに残る。安心のバックアップ体制である。
さて、これでいいのだろうか。
さいごに
正直、この体制を作ってまだ一日目である。本当にこのスタイルが(自分にとって)効果的なのかは、判然としていない。今回の記事は、MemoFlowyの新しいバージョンアップはこう使えるよ、というアイデアをシンプルに書いただけである。
とりあえず、一つ言えることは、今回のMemoFlowyの新機能は「デジタルメモとポケット一つ原則」に一石を投じたということだ。それについての考察は、実際の運用を重ねてから書くとしよう。
あとは、同時送信先にTwitterが選択できるようになれば、ツイート中毒者の私にとっては最上である。