「俺も仕事が大変なんだよ」
「仕方ないだろ」
子どもが発熱で誰が会社を休むか話をすると必ず夫に言われるセリフ。
「今日、飲み会入った!」
「来週、また出張だわ」
たった一文の簡素メールで、わたしの頭はその日の「夫不在」スケジュールが畳みかけるように押し寄せてきます。
夫は、いとも簡単に子育ての一線から外れていきます。
夫はわたしの子育ての大変さを知らない
夫は知らないだろう...
ちゃんと寝たのだろうか、昨夜の夜泣きは夢だったのだろうか。
自分でもよく分からない朦朧とした頭で起きる朝の気だるさ
夫は知らないだろう...
娘たちの過激な姉妹喧嘩、授乳をせがむ息子の泣き声をBGMに、気をごまかしながら過ごす帰宅ラッシュの車中と夕方家事の壮絶さ
夫は知らないだろう...
やってもやっても終わらない片付けの絶望感、ご飯のほとんどを残されることの敗北感
会社、辞めようかな。そしたら家族は幸せになるんだろうか。
葛藤を繰り返し何度も奮い立たせて今に至ること。
出張も多く、趣味のバスケを生き甲斐とする夫はわたしの子育てに潜む闇の断片をきっと知りません。
仕事と家と保育園の往復生活
休みは子どもの病院や家族サービスにあてがうわたし。
服は「可愛いから」ではなく「安いから」「授乳しやすそうだから」で選ぶようになりました。
今も昔も普段どおりの夫をよそに
子育てが生活のメインのわたしの今と昔の姿はすっかり変わってしまいました。
ふと鏡に映る自分の姿は
乱れた髪によれたTシャツ、思春期にもできたことないところの吹き出物。
あぁ、妻として母としての役割を投げ捨てたい!そしたら、もう少しましな姿になるんじゃないだろうか。
わたしはこのままでいいのだろうか。
子どもを大きな声で叱ってしまった日。夫に怒り任せに不平不満を言ってしまった日は後悔と合わせてひっそりそう思うようになりました。
わたししか知らない幸せもそこにあった
でもどうして今日も早起きするんでしょうまた自分の時間を割いて子どもに費やすんでしょう
そして自分の欲を我慢して子どもの貯金に勤しむんでしょう
わたしはそこで気づきました。
洗いたてのお気に入りのスカートをはいて、綺麗に結った三つ編みを揺らしながら園までかける娘の背中。
それでわたしも今日も一日がんばろうと思えてきます。
寝かしつけ時、肩脇に息子、もう片方に次女、両サイドを取られた長女がわたしの股下にはまりこむ姿はおかしくて笑えちゃう。でも不思議な安心感があります。
「わたし、大人になったらママと結婚する!」
純真無垢な娘の発言に心が柔らかくなり、歳をとるのが楽しみになります。
あんなに泣いていたのに。
抱いて授乳をするとコロンと寝てしまう息子のまだ涙の跡残る顔を見るとたまらなく愛おしくなり、他にもなにも要らない、そう無欲になります。
おかわりが飛び交う夕飯、夫が出張のときの内緒の夜更かし
わたしだけしか知らない幸せな瞬間は
子育てをドタバタとやり過ごす中の一瞬一瞬にたくさん詰め込まれていました。
子育ての正解、不正解は分からない。
あの頃のように美しくもお洒落でも、自分タイム満喫中でもない
ただの妻、ただの母になってしまったわたしが見つけた幸せの形がそこにあったのです。
泣きたくなるほど辛くなったり、行き場のない怒りをお腹の底までグッと飲み込んだりしながら、
わたしはきっと、明日も同じ1日を繰り返すのでしょう。
まとめ
子育てに終わりはありません。乳児の夜泣き
幼児のトイレトレーニング
反抗期や思春期、高校受験や就職活動
きっと子供の成長と合わせて次から次へと悩みはやってくるでしょう。
母として妻として疲れたら、ちょっぴり立ち止まって振り返ってみてください。
あなたが最近嬉しかったことはなんですか?
幸せと感じたことはなんですか?
子どもありき、夫ありきの自分の存在意義にも十分価値はありますよ。
子育て苦悩中の合間で幸せのひとつまみを見つけてみましょう。