連続テレビ小説 とと姉ちゃん(98)「常子、花山と断絶する」 2016.07.26


「忙しい」まさに。
おいしい!グルメキングも食べてみて下さい。
みんなで食べ尽くしましょう。
は〜い頂きま〜す!石塚さんも是非。

(常子)ごめんください。
ごめんください。
どちら様?突然すみません。
あの…私たち東堂先生にご指導頂いていた小橋と申します。
東堂先生にお招き頂いたのですがご在宅でしょうか?チヨが招いたのかい?はい。
もしよろしければと。
そう…。
あいにく買い物に出てまだ帰ってないんだ。
でしたらまた改めて出直します。
失礼しました。
(2人)失礼しました。
(泰文)あっ待ちなさい。
この雨だ。
入りなさい。
・「普段から」・「メイクしない君が」・「薄化粧した朝」・「始まりと終わりの狭間で」・「忘れぬ約束した」・「花束を君に贈ろう」・「愛しい人愛しい人」・「どんな言葉並べても」・「真実にはならないから」・「今日は贈ろう」・「涙色の花束を君に」・「涙色の花束を君に」
(滴が落ちる音)
(チヨ)ただいま帰りま…あら。
(2人)先生!
(チヨ)もういらしてたのね。
(鞠子)はいつい先ほど。
ごめんなさい。
お茶うけを買いに出たらいいものが手に入らなくて。
枇杷ぐらいしか。
お久しぶり!
(鞠子美子)お久しぶりです。
(チヨ)随分おきれいになられたわね皆さん。
(美子)そうですか?
(チヨ)さぞ殿方に言い寄られるでしょうに。
いえそんな事…。
うそです。
今まり姉ちゃんに思いを寄せてる方がいるんです。
あら!チヨ。
いいか?はい。
(雨の音)・
(チヨ)はい。
どうして呼んだんだ?こんな家人に見せられたものじゃないだろ。

(チヨ)ごめんなさい。

(泰文)寝床と居間が一緒になったようなこんな場所恥ずかしいと思わないのか。
ずっとそう思ってどなたもお呼びしてきませんでした。
でも私たちの住まいはもうここしかないんです。
それならば受け止めて…。
どちらへ?散歩だ。
こんなとこ5人でいたら息が詰まるだろ。
ごめんなさい。
この薄さじゃ全部聞こえてしまったわね。
(チヨ)もともとはああではなかったのよ。
社交的でお仲間も多くてね。
それが戦地で負傷して右手が動かせなくなってしまってからは書道の方も続けられなくなって随分変わってしまったわ。
その上家も焼けてしまいここに住む事になってからどなたもうちにお呼びしなくなってね。
それなのにお邪魔してしまって…。
いいの。
私もこのままでいいとは思っていませんでしたから。
なんとかふさぎ込んでいるあの人を明るく変えたいわ。
挑戦よ挑戦。
いいですね。
いずれお友達を呼ぶお気持ちになれれば。
それならお友達よりまず2人の時間を増やしたいわ。
以前は時間さえあれば2人していろんな話をしたの。
あの人が「お茶にしないか」って声をかけてくれてお茶菓子を頂きながらその日にあった事を報告し合ってね。
すてきですね。
そう。
すてきな時間でした。
でもここに住むようになってからは2人でいる事がほとんどなくて。
このお部屋居心地が悪いみたいで今日みたいにすぐ出かけてしまうの。
じゃあまずは居心地のいいお部屋にするところからですかね。
そうね。
でもこの狭さじゃ…。
フフフフ。
フフフフ。
どうしたもんじゃろのぉ…。
(花山)感心だな。
昼休みでも時間を惜しんで企画会議か。
あっいえ…。
お世話になった恩師に何か恩返しできないか考えていたんです。
おいおい…。
どうせ頭を使うなら「あなたの暮し」で取り上げるべき題材を考えなさい!全く…。
それでは頂きましょうか。
よし頂きます。
(一同)頂きます。
常子さん。
はい。
その恩返しだかを考えていたのはこの前話していた先生夫妻だよな?六畳の物置に住んでるとかいう。
そうですけど…。
さすがだな君たち。
えっ?ちゃんといいネタを探してきてるじゃないか!我が家の模様替えを?はい。
変化前と変化後のおうちを雑誌の企画として掲載させて頂きたいんです。
もちろん費用は全てこちらが負担します。
お願いできないでしょうか?でもこんな狭い家では…。
この家だからいいんです!このお宅のように今この国は満足な住居に住めない人で満ちあふれている。
みんな狭い場所でどうにか耐えているんです。
そのような環境で快適に暮らすための知恵をふんだんに盛り込んだ模様替えを提示できればこれから家を新築・改築する際にも読者の参考になるはずなんです。
分かりました。
そういう事ならお願い致します。
お受け頂きありがとうございます。
さすが編集長さんですね。
言葉の一つ一つに魂が宿っていて心からの叫びという感じが伝わってまいりました。
あっ…それはどうも。
花山さんがてれるの初めて見た。
(水田)ええ。
東堂先生の前じゃみんな生徒になっちゃうのね。
そうね。
ウ〜ッ。
早速拝見できますか?寸法など測らせて頂きたいので。
どうぞ。
では。
(水田)お邪魔します。
失礼します。
(一同)失礼します。
あの…こんな部屋にしたいなどの希望はありますか?でしたら…本棚があるとうれしいわ。
本棚…。
(チヨ)あの人私以上に読書好きですから。
それに…もし可能でしたら椅子と机が。
椅子と机…はい。
(チヨ)あの人体がああですから座って読み書きするのもつらそうで。
椅子と机で生活できれば楽になると思うの。
はい。

(水田)本棚に机に椅子か…。
私安請け合いしてしまいましたかね…。
せめて本棚だけにして頂いたら?机と椅子はさすがに…。
でもこれは先生がご主人のために…。
でもこの3つ置いたら寝る場所が無くなっちゃう。
そうだけど…。
そこをなんとかできれば更に面白い企画になるな。
そうですか?
(花山)だが無理難題だ。
すみません。
よし。
出かけてくる。
妙案が浮かんだんですか?気分転換だ。
外の風にあたってくる。
(緑)花山さん会社に戻ってきますかね?…だといいですけれど。
しかし嫌な予感は的中しそれから3日花山は会社に姿を現しませんでした
やっぱり家具を手作りするしかないのかしら。
そうは言っても木材自体も高いんだから。
そうよね…。
あっ!あの…これなんかどうですか?これおいくらですか?お目が高いねえ。
こいつはアメリカ製で50円だよ。
却下です。
こんな高価なもの買える訳ないじゃないですか。
もっと現実的に考えて下さい。
あ…すみません。

3日過ぎても常子たちは具体的な案が浮かばず…
花山さん。
お〜奇遇だな。
「奇遇だな」じゃないですよ。
安くて使える家具はないかと手分けして探していたんです。
今日も花山さんは会社にいらっしゃいませんしもうこのくらいしか思いつかなくて。
そうか…。
ひょっとしていつもここで知恵の輪を?ああ。
ここのは出来がいいんだ。
あ〜ハハハハ!なあ!お見事。
どうだ常子さん!ハハハ!ところでお目当ての家具は見つかったかね?値が張るものでしたら…。
(列車の走行音)あぁ?値が張るものでしたらまあ。
読者が手に入れられるものでなければ紹介する意味はない。
そうですよね…。
それに買ったところで六畳の狭い部屋では活用できまい。
そういう花山さんは何か思いつかれたんですか?また来る。
おう。
もう…。
おいおやじ!へい。
ここに置いてあるこの…この箱売り物か?あっこれ?物がねえ時代だから何だって売り物だよ。
これリンゴ箱ですよね。
物を運ぶ時に使っていた。
いくつある?ああそうさなぁ…。
少なくとも30は。
じゃあ30くれ!持って帰る。
毎度あり!花山さん?
一体このリンゴ箱をどう使うんでしょうか?
2016/07/26(火) 12:45〜13:00
NHK総合1・神戸
連続テレビ小説 とと姉ちゃん(98)「常子、花山と断絶する」[解][字][デ][再]

東堂(片桐はいり)を再び訪れる常子(高畑充希)たち。出迎えたのは、東堂の夫・泰文(利重剛)。かつての姿を取り戻したいという東堂に、常子たちは妙案を持ちかける。

詳細情報
番組内容
東堂(片桐はいり)を再び訪れる常子(高畑充希)たち。出てきたのは、東堂の夫・泰文(利重剛)だった。気まずい雰囲気で東堂を待つ常子たち。東堂が買い物から戻ると、泰文はなぜこんな狭い家に人を招くのかと不満を漏らす。戦争で右手を負傷して以来、人が変わったように塞ぎこんでいるという泰文。明るい頃の夫を取り戻したいという東堂に常子たちは何かできないかと悩んでいると、花山(唐沢寿明)は妙案があると立ち上がる。
出演者
【出演】高畑充希,相楽樹,杉咲花,利重剛,片桐はいり,伊藤淳史,唐沢寿明,【語り】檀ふみ
原作・脚本
【作】西田征史
音楽
【音楽】遠藤浩二

ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ

映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
日本語
サンプリングレート : 48kHz
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日本語(解説)
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