全国平均24円引き上げへ 初の時給800円超
過去最大を更新 「中央最低賃金審議会」の小委員会
非正規雇用を含む労働者の賃金引き上げにつながる2016年度の最低賃金の目安となる額について、厚生労働相の諮問機関「中央最低賃金審議会」(会長=仁田道夫・東京大名誉教授)の小委員会は26日夜、全国平均で24円引き上げることを決めた。日額から時給に変更した02年度以降で最大の伸び幅だった前年度の18円を6円上回り、過去最大を更新した。
「時給1000円」の実現を目指している安倍晋三首相は16年度の最低賃金を3%引き上げるよう関係閣僚に指示し、審議会にも配慮を求めていた。審議会の決めた目安額は実質的に政府方針の3%に沿う形。目安通り引き上げられれば全国平均で最低賃金の時給は初めて800円を超え、822円となる。
今後、都道府県ごとの最低賃金審議会が目安額をベースに、それぞれの新しい最低賃金額を決める。【東海林智、阿部亮介】