だが、温泉が噴き出したのは、古い配管に穴が開いたのが原因で、タチウオ科の深海魚もたびたび捕獲されており、地震と関連した現象である可能性は低い。
釜山大学地質環境科学科のソン・ムン教授は「大きな地震が発生する前に小さな地震が発生すれば、ラドンガスが噴出することがあるが、これは無色無臭で、人間の嗅覚では感知されない。ガスの臭いが地震の前兆だというのは全く事実ではない」と指摘した。
■釜山市、「実体のないデマ」に戦々恐々
一連のデマのきっかけとなったガスの臭いの原因を調べている釜山市は、事件発生から5日目の25日午前、5回にわたって対策会議を開いた。同市は「広安大橋を通過した車の追跡、船舶や工場などからの有害な化学物質の流出の有無の点検、付臭剤(無色無臭のガスが漏れた時に臭いがするよう、臭気を付ける物質)を扱う業者の車の移動ルートの点検などを行ったが、原因を究明するに至らなかった。市レベルでの原因究明には限界があると判断し、政府レベルでの調査を提案していく」と説明した。
国民安全処(庁に相当)は26日、政府ソウル庁舎で環境部(省に相当)やガス安全公社など関係機関と合同で緊急安全点検会議を開き、対策を話し合う予定だ。