韓国外相の「ニーハオ」に無反応、国内向けに強硬姿勢を演出する中国外相

 25日正午ごろ、ASEAN地域フォーラム(ARF)が開かれているラオスの首都ビエンチャンの国立コンベンションセンターでは、中国の王毅外相がドアを開けて姿を見せると、カメラのフラッシュが一斉にたかれた。会議場に到着した北朝鮮の李容浩(リ・ヨンホ)外相を出迎えた王外相は、各国の取材陣が見守る中、明るい表情で李外相と握手を交わした後、背中に手を添えるようにして会談場所に入った。

 北朝鮮と中国は非公開で開かれた会談の内容を一部メディアに公表した。徹底的にシャットアウトしていた韓国人記者の取材も認めた。王外相は今年5月に就任した李外相に祝意を伝え、「中朝関係発展のために共同で努力する用意がある。中朝関係をはじめ共通の関心事について、深く意見を交換したい」と述べた。李外相も中国が今月11日、北朝鮮と中国の友好条約締結55周年を迎え、中国から祝電を受け取ったことに触れ、「祝電をありがたく受け取った」とした上で、「朝中の親善に向け、これから積極的に協力する外交関係を結びたい」と応じた。

 会談終了後、北朝鮮代表団の報道官と称する同国関係者は「今回の接触は両国の正常な意思疎通の一環として行われたものだ。両国の外相が朝中の二国間関係の発展について話し合った」と語った。王外相も会談結果を訪ねる取材陣の質問に「良かった」と答えた。ただ、中国外務省のウェブサイトによれば、王外相は会談で「韓半島(朝鮮半島)の非核化政策は変わらない」と北朝鮮をけん制した。

 中国側は前夜に開かれた韓中外相会談でも会談取材を広く認める異例の対応を取った。中国側は当初、韓国側の取材を5人まで、取材範囲を双方が握手するまでに制限していたが、会談直前に取材陣の人数を14人に増やし、冒頭発言の取材も許した。

ビエンチャン=李竜洙(イ・ヨンス)記者
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