前回の続きです。今回はIoTプラレールの概要と仕組みについて解説します。
IoTプラレールの仕組み
IoTプラレールは、MQTTプロトコルで特定のメッセージを受け取ると、【前進】と【停止】をします。
IoTプラレールでは、プラレール本体の改造は最小限にしています。先頭車両にはDC-DCコンバーターとミニ四駆のウエイトパーツを付けています。
プラレール貨車について
中間車両と後部車両には、プラレール KF-10 トミカ搭載貨車を使っています。
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余談ですが、この貨車はポケモンGOリリースの影響で「ふかそうち」のポケモン孵化のために使用されていて人気商品になってしまい、一時的に品薄状態です。入手可能なときに購入することをおすすめします。
貨車の改造方法
トミカ搭載貨車は2車両必要で、ラズパイZeroを載せる中間車両と、モバイルバッテリーを搭載する後部車両を用意します。プラスチック部分をニッパーで少し切り取っています。
ProtoZeroの使用
メイン回路の基板はPimoroniで購入できるProtoZeroというラズパイZero用のユニバーサル基板を使って組んでいます。
ProtoZeroははんだ付け苦手なユーザーの味方
ProtoZeroはハンダ付けする箇所が少なくなってハンダ付けが苦手な方でも自作の基板作りがしやすくなります(私ははんだ付けが苦手なので、かなりProtoZeroにかなり助けられました)。 ProtoZero形状はラズパイ向けユニバーサル基板の半分サイズになっていて、ラズパイZeroの上に載せてもフットプリントは変わりません。
ラズパイZeroとProtoZeroで作った自作基板を強力両面テープで中間車両の荷台部分に取り付けます。
駆動車両のDC-DCコンバーター
ラズパイZeroから駆動車両にはモータードライバーを経由して5V電圧で直接送っています。 これは中間車両にレギュレーターやDC-DCコンバーターを載せるスペースがないためです。
先頭車両にEF210 桃太郎を選んだ理由
先頭の駆動車両にはプラレール S-26 EF210 桃太郎を使用しています。EF210 桃太郎は、発売から40年以上が経つトミーのロングセラー商品。通常走行だと単二電池で駆動するため内部の改造スペースを確保できる点と、元々が貨物列車なので貨車を引いてカッコイイ!という理由からこちらを採用しています。入手性も容易で、金額もお手頃です。
- 出版社/メーカー: タカラトミー
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- メディア: おもちゃ&ホビー
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後進できないけれど、前進あるのみで割り切ってOK
先頭の駆動車両の内部に小型のDC-DCコンバーターを搭載しています。 そのため、逆電流を流すことができないため後進することができない仕様です。 幸いにもプラレールは「前進あるのみ」というのが基本姿勢なので、この点は影響はありません。(元々、後進することを考慮していないプラレールを後進させるとレールから脱線してしまいますので・・・。)
後方車両のモバイルバッテリー
後部車両に搭載されているモバイルバッテリーは改造したUSBケーブルを経由してラズパイZeroのVCC(+5V)とGND(-)に直接流し込んでいます。microUSB端子を経由して 大電流を流そうとした場合、ラズパイZeroの回路内に大電流が流れてしまいます。 また、電源ソケット形状にすることで後々に取り回ししやすくなります。
以上、概要と仕組みの解説でした。続きはまた次回。お楽しみに!
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