7月21日のEテレの内容です。(7月28日までご覧いただけます)


CHINA OFFICIAL: RULING 'NO BINDING FORCE'

「中国次官 “判断は紙くず”と反発」

 

A senior Chinese official has responded strongly against Tuesday's tribunal ruling on disputes China has with the Philippines over the South China Sea.
中国の高官が、南シナ海を巡って中国がフィリピンとの間に抱えている紛争についての火曜日の裁判所判断に対して、強く反応(反発)しました。

解説

disputes (that) China has with the Philippines over the South China Seaは「南シナ海を巡って、中国がフィリピンに対して抱えている(複数の)紛争」です。
これはフィリピンがオランダ・ハーグにある常設仲裁裁判所という国際機関に申し立てた裁判のことで、火曜日(7月12日)に判断(判決)が発表されました。



"The ruling is void, like waste paper, and has no binding force. If actions are taken based on the ruling this time, they will be illegal. The Chinese government will use all necessary means to stop these actions. "
「この判断は無効で、紙くずのようなものであり、拘束力はありません。もしも今回の判断に基づいて行動が取られれば、それらは不法行為となるでしょう。中国政府は全ての必要な手段を用いて、そのような行動を阻止します」

解説

仲裁裁判の結果を受けて記者会見した、中国外務省の劉振民次官の発言です。フィリピン政府の今後の対応次第では、強硬な措置を取ることもありえるという考えを示して、けん制しました。
bindは何かにひもを巻き付けて「縛る」で、bindingは人や組織を「縛っている」ということから「拘束力がある」という意味です。



Meanwhile, Liu welcomed signs that the Philippines' new president, Rodrigo Duterte, was ready for talks. But Liu added that before there can be dialogue, the countries must set aside the ruling.
「さらに劉次官は、フィリピンの新大統領ロドリゴ・ドゥテルテ氏が(中国と南シナ海問題について)協議を行うことに前向きな姿勢を示していることを歓迎すると述べました。しかし劉次官は、対話を行うにはまず、(関係)国がこの(仲裁裁判の)判断を脇に置かなくてはならないと付け加えました」

解説

signsは「兆候、きざし」です。
set asideは「脇に置く」、何かを「当面は無視してことを進める」という表現です。
the countriesは、中国とフィリピンを指しています。


※番組やホームページで題材にする英語ニュースは、放送から一定期間が経過したニュースです。そのため、現在は状況や事実関係が異なっている場合があります。