こんにちは、arto総研のToshiroです。いつもお読みいただきありがとうございます。今回はバロック期に活躍したムリーリョを紹介します。
ムリーリョ
ムリーリョ(1617-1682年)はバロック期に活躍したスペインの画家です。日本での知名度がそれほどのものなのか、ちょっとわからないのですが、美術に興味のある人の中ではかなり人気のある画家です。
しかしその人気の割には、資料が少なく、ムリーリョの生涯について詳しいことは明らかにされていません。
宗教画が特に有名ですが、風俗画もちょこちょこ描いています。
作品紹介
『乞食の少年』、『蚤をとる少年』
ムリーリョ初期の作品です。本作はムリーリョが得意とする宗教画ではなく風俗画なのですが、その完成度は非常に高いです。少年の生活をうまく捉えた名作です。光と影の表現が印象的ですが、これはおそらくカラヴァッジョからの影響です。本作のタイトルは、元は『乞食の少年』なのですが、現在では『蚤をとる少年』の方が有名かもしれません。
『羊飼いの礼拝』
こちらはムリーリョお得意の宗教画です。真ん中の光が当てられている赤ちゃんがイエスです。イエスを抱えているのが聖母マリア。イエスが生まれた夜、貧しい羊飼いのもとに大天使が現れ、イエスが生まれたことを告げました。お告げを受けた羊飼いはイエスのところへ行き礼拝をするのですが、その場面を描いています。
『無原罪の御宿り』
ムリーリョの代表作です。ムリーリョと言えばコレ、というくらいに代表的な作品です。描かれているのは聖母マリア、ここでは若々しい少女としてのマリアが描かれています。当時はどうだったのか知りませんが、現在では「可愛い」と評判の作品です。若干ロココっぽい感じもしますね。
『貝殻を持つ幼児たち』
こちらもムリーリョの代表作。先ほどの『無原罪の御宿り』と並び非常に人気のある作品で、ムリーリョ好きの人はだいたいこの2つの作品が好きです。杖を持って水を飲んでいるのが聖ヨハネ、その横にいるのがイエスです。これも「可愛い」と評判です。
『三位一体』
ムリーリョ晩年の作品です。タイトルの通り三位一体について描かれた作品で、中央の幼い子どもがイエス、その頭上に聖霊の象徴である鳩が描かれ、更にその上に父なる神が描かれています。イエスの左にいる女性が聖母マリアで、右にいる男性がマリアの夫である聖ヨセフです。イエスの無垢な表情が可愛いですね。
スライドショーもあるので良かったら見てみてください。
今回もお読みいただきありがとうございました。
Toshiroでした。それでは、また。