韓国代表として国際大会にも出場したプロ野球選手たちが、またも八百長や違法な賭博に関与していたことが分かった。昌原地検特捜部(キム・ギョンス部長)は20日、昌原を本拠地とするNCダイノスのイ・テヤン投手(23)を、勝負の操作(八百長)に関与したとして在宅起訴したと発表した。イ投手は勝負の操作の見返りとして、ブローカーから数千万ウォン(数百万円)を受け取った疑いが持たれている。特定の試合に先発出場した際、故意にミスするといった手口で勝負を操作していた、と検察は説明した。
イ投手は先月末、昌原地検で被疑者として取り調べを受けた。検察は八百長に関与したブローカーJ容疑者が、普段から親しくしていたプロ野球選手らに接近し、共謀して勝負を操作しており、この過程でイ投手も関与したという証拠をつかんだ。検察はイ投手のほかにも、八百長に関与した選手がいるものとみて、捜査を進めているという。
2011年にネクセン・ヒーローズに入団し、プロ球界入りしたイ投手は、翌年にNCへ移籍し、昨年には10勝を挙げるなど、NCの主軸・先発投手として地歩を固めてきた。現役のプロ野球選手が八百長に関与した疑いで検察の捜査を受けたのは、2012年の朴顕俊(パク・ヒョンジュン)、金聖賢(キム・ソンヒョン)=共にLGツインズ=以来となる。朴顕俊と金聖賢は共に球界から永久追放された。
海外遠征時に賭博に関与したとして警察の操作を受けた、サムスン・ライオンズの安志晩(アン・ジマン)投手(33)は、これとは別に違法なインターネットの賭博サイトの開設にも関与したとして、検察の捜査を受けている。大邱地検強行部(イ・ジンホ部長)は20日「安投手が知人に金を貸し、違法な賭博サイトを開設させた疑いが持たれており、最近非公開で呼び出して事情聴取を行った」と発表した。安投手が知人に貸した金額は明らかになっていない。だが安投手は検察の調べに対し「知人が飲食店を開くための資金を貸した」として、容疑を否認したという。
検察は、安投手が違法な賭博サイトの開設について知っていながら、金を提供した可能性が高いとみて、携帯電話を押収し、通話記録などを調べている。検察は「容疑が固まり次第、国民スポーツ振興法違反容疑を適用して検挙できるが、まだ起訴できるかどうかは不透明だ」と話したb。安投手は先月はじめ、チームメートの尹盛桓(ユン・ソンファン)投手(34)と共に、ソウル地方警察庁の広域捜査隊に呼び出され、海外での賭博に関与したとされる件について捜査を受けた。