首相 財政健全化へ経済成長実現と歳出改革加速を

政府の経済財政諮問会議で、安倍総理大臣は、財政健全化の指標とする「基礎的財政収支」が、黒字化を目標としている2020年度に5兆円を超える赤字となるという内閣府の試算を踏まえ、目標を堅持し、経済成長の実現とともに歳出改革を加速する考えを示しました。
26日に総理大臣官邸で行われた経済財政諮問会議で、内閣府は、財政健全化の指標とする国と地方の「基礎的財政収支」について、昨年度は15兆8000億円の赤字となり、2010年度に比べて赤字を半減する目標は達成できる見込みとなったものの、黒字化を目指す2020年度は5兆5000億円の赤字になるという試算を示しました。
これについて民間議員は、2020年度の基礎的財政収支の黒字化を実現するためには一層の歳出改革と高い経済成長を実現することが必要だと提言しました。
安倍総理大臣は「引き続き『経済成長なくして財政健全化なし』を基本方針に、2020年度の財政健全化目標をしっかりと堅持していく。このため、GDP=国内総生産600兆円の実現に向けた取り組みと『経済・財政再生計画』に基づく歳出改革を加速していかなければならない」と述べました。
また、麻生副総理兼財務大臣は、来年度予算編成の概算要求基準について、子育て支援など一億総活躍社会の実現に向けた政策に、税収の増加分や失業給付の減額分など「アベノミクスの成果」を活用することを検討するとした骨子案を示しました。