南シナ海判決に言及せず=中国名指し避け「懸念」―ASEAN外相会議の共同声明

時事通信 / 2016年7月25日 19時20分

 【ビエンチャン時事】東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議の共同声明が25日発表された。中国による軍事拠点化が進む南シナ海情勢について、「深刻に懸念」していると表明する一方、中国と南シナ海の領有権を争うフィリピンやベトナムが求めていた12日の仲裁裁判所の判決への言及は見送られた。

 判決受け入れを拒否している中国に配慮するとともに、南シナ海問題でASEANの亀裂がこれ以上深まるのを避け、ASEANの結束を優先した格好だ。

 共同声明は南シナ海に関し、「最近および現在進行中の情勢を引き続き深刻に懸念しており、埋め立てや活動の拡大に対して複数の閣僚から示された懸念に留意した」と指摘し、名指しは避けながらも、岩礁埋め立てなど中国の動きをけん制。南シナ海での航行と上空飛行の自由の重要性を再確認した。 

[時事通信社]

jiji

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