外相 南シナ海問題 ASEANが連携し中国に働きかけを

外相 南シナ海問題 ASEANが連携し中国に働きかけを
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岸田外務大臣は日本とASEAN=東南アジア諸国連合の外相による会議に出席し、南シナ海を巡る国際的な仲裁裁判の判断を踏まえ、中国に対し、ASEAN各国が連携して、判断に従うよう働きかけていく必要があると強調しました。
岸田外務大臣は訪問先のラオスで、25日午後、日本とASEAN=東南アジア諸国連合10か国の外相らとの会議に出席しました。
この中で、岸田大臣は南シナ海を巡る国際的な仲裁裁判で、中国が主張する管轄権は認められないとする判断が示されたことを踏まえ、「領有権を巡る問題自体は当事国間で解決すべきだが、南シナ海は日本にとって、死活的に大事な海上交通路であり、地域全体の平和と安定にとって重要な問題だ」と述べました。
そのうえで、岸田大臣は「国際法に基づき、この問題を平和的に解決すべきだ」と述べ、中国に対し、ASEAN各国が連携して、判断に従うよう働きかけていく必要があると強調しました。
これに対し、出席した外相の多くが、この問題を取り上げ、南シナ海を巡る状況に深刻な懸念を表明したほか、中国を念頭に「緊張を高める行為は自制すべき」などと、法の支配による平和的な解決を求める意見が出されたということです。
岸田大臣は26日開かれるEAS=東アジア・サミット外相会議やARF=ASEAN地域フォーラム閣僚会合などでもこの問題で、中国への働きかけを強めていく考えです。