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朝鮮中央テレビ映像に辛光洙容疑者とみられる人物映る 2件の日本人拉致実行犯
昭和53年と55年に日本人を北朝鮮に拉致したとして、日本の警察当局が国際手配している元北朝鮮工作員の辛光洙(シングァンス)容疑者(87)とみられる人物が、23日に北朝鮮の国営メディア、朝鮮中央テレビが報じた公式行事の映像に映っていたことが25日、分かった。ラヂオプレス(RP)が同日に伝えた。RPは、辛容疑者とみられる人物が北朝鮮の公式メディアの映像に登場したのは2008年9月以来としている。
日本政府は、辛容疑者ら拉致実行犯の引き渡しを北朝鮮に求めているが応じていない。北朝鮮はこれまで辛容疑者を「英雄」として称賛してきた。今回、辛容疑者とみられる人物が国営メディアに登場したことは、金正恩(キムジョンウン)政権になっても、拉致実行犯の辛容疑者が英雄扱いされている状況がうかがえる。
RPによると、行事は21日に平壌で開かれた北朝鮮の統一運動団体の結成70周年を記念する中央報告会。朝鮮中央テレビは23日夜の定時ニュースで、辛容疑者とみられる人物が座っている様子を放送した。