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仏大統領、準備期間に一定理解 英首相と会談

 【パリ賀有勇、ロンドン坂井隆之】英国のメイ首相は21日、パリを訪れオランド仏大統領と会談した。年内にはEU離脱の手続きを開始しない方針を示したメイ氏に対し、オランド氏は共同記者会見で「時間が必要なのは分かる」と一定の理解を示す一方、単一市場に残るためには「移動の自由」が前提との原則論を述べ、厳しい交渉姿勢をのぞかせた。

     フランスでも、EU離脱を問う国民投票の実施を掲げる極右政党・国民戦線のルペン党首が、来春の仏大統領選で決選投票に駒を進めるとの世論調査が出ている。オランド氏は、英国に対して毅然(きぜん)とした態度を示し、EU離脱が「代償」を伴うことを国内に印象付けたい思惑があるとみられる。

     メイ氏は、「今後6カ月で交渉の準備を行いたい」と述べ、早期の離脱を求めてきたオランド氏に理解を求めた。オランド氏は、「政権が樹立されたばかりで時間が必要なのは分かる」と述べた上で「しかしながら、(離脱は)早い方が良い」と従来の考えを堅持した。

     オランド氏は、EU側が単一市場に残るための前提条件とする「移動の自由」については、単一市場に残るか、制限された貿易を取るか、「選択しなければならない」と発言。メイ氏は、国民投票で民意が示されているとして、移動の自由は受け入れられないとの考えを示した。

     メイ氏にとっては、離脱手続きの開始時期について一定の理解を得た成果はあったものの、「移動の自由」を巡る溝は埋まらず、今後の交渉の難しさが改めて浮き彫りとなった。

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