【社説】韓中首脳会談を通じて共通の利益を追い求めよ

 今も南シナ海では中国とベトナム、フィリピンが、また東シナ海では中国と日本が領有権をめぐって対立している。さらにこれらと関連する米中対立もいつ、いかなる形でどう表面化するか分からない。つまりそれぞれの問題は今や特定の地域をめぐる性質のものではないため、韓中関係もTHAADという特定問題の次元を超え、さまざまな形で対立の影響を受けるようになるだろう。

 韓中両国は今や地理的にも経済的にもすでに切り離すことのできない関係となった。そのため一つや二つの懸案が表面化するたびに、両国関係が最高と最悪の間を目まぐるしく変化するのは尋常ではない。対立があればそれを現実として認め、新たな落としどころを見いだすことが国と国との関係では重要だ。朴大統領と習近平・国家主席は9月に中国で予定されている主要20カ国・地域(G20)首脳会議をはじめとして、11月までに最低でも3回は顔を合わせる。そのような機会をいかに利用し、またいかなる結果を得るかによって、今後長い期間にわたって韓中関係も変わってくるだろう。現状の困難な問題を乗り越え、より大きな共通の利益を追求することこそ、国の首脳が果たすべき義務だ。

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