米原市指定文化財【名勝・天然記念物】
[2012年12月10日]
面積405,209平方メートル
米原市上丹生
カルスト地形の発達した霊仙の西北麓にあたり、宗谷川を中心とする峡谷で、石灰岩の下を潜って湧出する豊富な地下水が流れて清冽な渓流となり、美しい峡谷をなしています。
峡谷入口付近は古生層硅岩、奥部は石灰岩から形成されています。
天野川の河川敷および堤防は、ホタル保護の区域として指定されています。その国の指定区域は弥高川との合流地点から、上流91m、下流1091mまでとなっています。
元来、天野川の水量は豊富で、水清く水草がよく繁茂し、ホタルの食餌であるカワニナが至るところに生息し、ホタルの繁殖地として最適の地でした。
特にこの地の「ゲンジボタル」は、発育が良好で成虫の体長が、約2cmにもなる大型のもので、6月の発生最盛期には、ホタルの大群で川面が明るくなり、見物人の顔にあたるほど群舞し、いわゆるホタル合戦が行われて非常な美観を呈したものであったといわれます。ところが、戦後の乱獲や災害による河川改修、農薬散布等によって逐次減少し、夏の風情が失われ寂しがられていたが、昭和27年(1952年)特別天然記念物の指定を受けました。
現在では、地元長岡区を中心にさまざまな保護活動が行なわれています。