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【プロ野球】

鳥谷の記録止め、虎連敗5で止めた 連続フル出場止まるも代打適時打

2016年7月25日 紙面から

◇阪神8−5広島

 阪神が連敗を5で止めた。5回のピンチに救援し、1球で切り抜けた島本がプロ初勝利。打線は4−5の6回に原口の2点打と代打鳥谷の適時内野安打で3点を奪って逆転した。広島は2回途中で降板した中村恭ら投手陣が不安定。

    ◇

 大記録への挑戦に、ピリオドが打たれた。667試合連続フルイニング出場を続けていた阪神・鳥谷が、2011年10月24日・広島戦(マツダ)以来、5年ぶりにスタメン落ち。球場アナウンスされると、敵地にも関わらずマツダスタジアムがどよめいた。

 金本監督「本人と話しをしてね。最終的にはこれ以上、さらし者みたいにするわけにはいかないし、気持ちの面で前向きなものが出てくるまでは時間を置いた方がいいかなと…。本人のためでも、チームのためでもある」

 超変革元年。指揮官からキャプテンに指名され「お前が変わらないと、チームが変わらない」とハッパを掛けられた。キャンプでは声を張り上げて「明るく、厳しく」を体現。若手主体のチームを引っ張った。

 しかし、シーズンに突入すると鳥谷らしさは失われた。開幕からフル出場しながら、打率は2割台前半に低迷。過去4度のゴールデングラブ賞に輝く遊撃守備でも10失策と精彩を欠き、連続フルイニング記録への風当たりも強くなっていた。後半戦でも調子は上がらず、指揮官もついに断を下すしかなかった。

 ただ、鳥谷もベンチで指をくわえて見ていただけではない。6回に代打で登場。虎党のボルテージが上がる中、詰まりながらも気合の二塁内野安打で、貴重な7点目をたたき出した。

 鳥谷「当たりはよくなかったが、しっかりたたけた。(試合前の気持ちは)全然、普通でしたよ」

 全イニング連続試合出場こそ途切れたが、現在歴代3位の連続試合出場は1702に。指揮官の鳥谷スタメン外しという“劇薬”が功を奏したいうべきか。チームは広島戦10連敗の屈辱を逃れ、後半戦は待望の初勝利を挙げた。

 金本監督「(鳥谷の)モチベーションのこともあるし、連続試合はできる限り続けさせてあげたい」

 連続試合出場こそ確約したが、鳥谷のスタメン復帰には明言を避けた指揮官。これも超変革の一端にすぎないのだろう。

 

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