蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【大相撲】日馬富士が8度目V 名古屋では3度目2016年7月25日 紙面から
◇名古屋場所<千秋楽>(24日・愛知県体育館) 名古屋大好き男が混戦の場所を制した。単独トップの横綱日馬富士(32)=伊勢ケ浜=が13勝2敗で8度目の優勝。負ければ大関稀勢の里(30)=田子ノ浦、平幕貴ノ岩(26)=貴乃花=との決定戦に持ち込まれた結びの一番で、横綱白鵬を寄り切り、昨年の九州場所以来4場所ぶりの賜杯を手にした。1差で追った綱とりの稀勢の里は大関同士の対決で豪栄道を押し出して12勝目を挙げたが、初優勝を逃した。今場所後の横綱昇進はなくなったが、9月の秋場所に望みはつないだ。 ◆全部合ってます暑い名古屋を制したのは、名古屋男の日馬富士だった。勝てば優勝、負ければ稀勢の里、貴ノ岩との巴戦となる白鵬との大一番。「立ち合いだけ集中していった」と切れ味鋭い立ち合いで先手を取ると、たまらず引いた白鵬を寄り切った。 8回の優勝のうち3回が名古屋場所(過去2回は2011年と12年)。昨年の名古屋場所は右肘靱帯(じんたい)損傷で2日目から途中休場したが、「一生懸命に頑張れば、いいことあるんだな」と汗をぬぐい、「縁起のいい名古屋なので。ぼくは名古屋の人が大好きです。名古屋は何から何まで合ってます」と笑みを浮かべた。 右肘、両足首に慢性的な痛みを抱える。3日目には、締まりの強いゴム製の黒いサポーターで土俵に上がり審判部から注意を受けたが、そのくらい悩まされている。 体重135キロは幕内で3番目の軽量。徐々に疲労が蓄積されてきても、場所中に稽古を休むことはない。「毎日、起きるときがつらい。同じことの繰り返しだし、気持ちが大変。普通に暮らしていても15日間、調子よく持っていくのは大変」と本音を漏らすが、「やらなきゃダメだから。気分だから。ぼくの場合、体に恵まれてるわけじゃないから、緊張感、気持ちを大事にしないと」。後援会長が宿舎に用意してくれた「ベッカムカプセル」こと酸素カプセルで体を癒やし、最後は気迫で打ち勝ってきた。 今場所は2金星を配給し、大鵬と並び史上11位となる通算28個の金星配給となったが、乗っているときの日馬富士にはそれをものともしないパンチ力がある。「一番、一番、命懸けで取ることができました」。鬼気迫る思いがあった。 目標を優勝10回と掲げている。4月に32歳になり「お相撲さんは老けて見える。30歳なのに40歳に見えるよ。一場所、一場所、何ていうか老いてるんで」と自虐的な笑いを取るが、この気迫がある限り日馬富士が老いることはない。 (岸本隆) PR情報
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