07月24日 19時02分
死者・行方不明者が63人にのぼったおととしの御嶽山の噴火で犠牲となった人たちの家族などで作る会が24日、現地で慰霊のための登山を初めて行い、山頂に向かって手を合わせて亡くなった人たちを追悼しました。
戦後最悪の火山災害となったおととし9月の御嶽山の噴火では、58人が死亡し、5人の行方がわからないままとなっています。
24日は、犠牲者の家族などでつくる会が慰霊のための登山を初めて実施し、25人の遺族などが参加しました。
御嶽山は、現在も噴火警戒レベル2の火口周辺警報が継続されていて、火口からおおむね1キロの範囲では、入山規制が続いています。
一行は、地元の登山ガイドなどとともにふもとの木曽町を出発し、約4時間かけて6月、入山規制が解除された9合目の先の「二ノ池」に到着しました。
二ノ池からは現在は入山することができない山頂を近くに望むことが可能で、訪れた家族は、線香をあげて花を手向けたあと、静かに手を合わせて亡くなった人たちを追悼していました。
一緒に登っていた妻の玲子さんを亡くした岐阜県各務原市の丹羽隆文さんは、「妻には最期、お茶をあまり飲ませてあげられなかったので、当時使っていた水筒に入れて持ってきた。妻を守れなかったことに悔しい気持ちはあるが、きょうで少しは、楽になれたような気がする」と話していました。
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