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不人気車に愛を。

みんなには愛されないクルマたちを愛するブログ

第6回:やっぱり不人気車キーワードは『グローバル』、『中途半端』。ホンダ ジェイド

今回は発売直後から私の周りでも話題にあがらず、実際販売も伸びていないホンダ ジェイドです。日本では大人気車ストリームの後継モデルとされて期待されていましたが、期待ハズレと感じた人が多かったみたいです。

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ジェイドは世界市場戦略車、グローバルカーとして開発されました。(グローバルカーは日本での不人気車候補キーワードですね)2013年から中国で製造され中国で販売が行われていましたが、2015年2月からは日本国内向けと香港向けを日本の工場で生産して販売されています。なので日本の自動車事情と非常にマッチしていたストリームの後継と考えるとすこし違っていたのかもしれません。

そんなジェイドですが、実はとても魅力的な車です。個人的には大好きです!自信の父親に猛烈に勧めてます!子育てが終わったけど、積載能力は欲しい方という方にオススメです!

試乗車あがりの低走行車など、お買い得な価格で中古車市場に出回り始めていますので、今が狙い目でしょう。

 

 ジェイドってどんな車?

「ホンダ ジェイド」と聞くと、私はオートバイを想像してしまいました。アラフォー、アラサーで若いころオートバイに乗っていた人は「なんか聞いたことのある響だな」と思ったのではないでしょうか?

ホンダに限らず登録商標って維持するのにお金も労力も要するので使い回すことが多いようです。「スズキ ハスラー」なんかもそうですね。元々はオートバイの名前です。

ジェイドはホンダのホームページで確認するとカテゴリーは『ミニバン』になっていて、3列シート6人乗りです。ですが、ミニバンが欲しいと思ってこの車を買うと確かに期待はずれかもしれません。じゃあ、何なの?って言われれば、6人乗ることが可能なステーションワゴンと私は応えます。

 

どういうところが魅力なのか

では、魅力的なところから上げて行きましょう。

  • 立体駐車場でも停められる屋根の高さ
  • 低重心なので乗り心地が良い
  • セカンドシートが快適
  • 3列目をたためば広い荷室

ジェイドの屋根の高さは1530mmです。町中によくあるタワー型の立体駐車場の高さ制限は1550mmです。同じような車で言えばトヨタ プリウスαは屋根の高さ1575mmでアウトです。最近は軽自動車も屋根が高くなっていて立体駐車場が使えないことが多いのでこの点は長所と言えるでしょう。

 

屋根の高さが低いということは重心が低いということです。重心が低いということは乗り心地やカーブの曲がりやすさにつながってきます。
例えば台車に箱を縦に4個積み上げた状態と2個ずつ積み上げた状態を想像してみてください。どちらが崩れにくいでしょうか?当然2個ずつ積み上げたほうが崩れにくいですよね?車も原理は同じで屋根が高い位置にあると揺れやすく、バランスが崩れやすい。低ければ揺れにくく、バランスを保ちやすいのです。

 

セカンドシートはLサイズミニバンのような肘掛け付きのキャプテンシートで前後のスライドが可能なため足元が広く、リクライニングもできるので座り心地は上々です。

 

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3列目シートについては後述しますが、補助席と考えるほうが良いでしょう。普段たたんでおけば十分に広い荷室として利用できます。

 

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なぜ不人気なのか

  • 価格が高い
  • ミニバンとしては機能不足
  • 快適に乗れるのは4人

出鼻をくじいたのは価格設定ではないでしょうか?ハイブリッドのベースモデルで新車車体価格272万円、安全支援システムなどが付いた上級グレードが新車車体価格292万円。ストリームやWISH、そしてプリウスαと比べて割高と思えるのも否めないですが、私たちはどうしても車の価格を考えるとき、見た目の大きさや豪華さで価格を考えがちです。ジェイドは屋根が低くなって機能的になった分、どうしても小さい車に見えてしまいます。また、デザインもどちらかと言えばホンダらしくスポーティな印象です、高級感はあまりないです。

価格については廉価版のターボ付きガソリンエンジンのRSが発売され253万円で設定されましたが、それでも人気が上昇することはありませんでした。

そして、ミニバンとして考えるとたくさん人が乗れないという点があります。2列目はキャプテンシートで快適ですが2人しか座れません。3列目シートに関してはとても狭く、格納を前提とされているので座り心地も良いとはいえません。補助席と考えるのが適当でしょう。

 

どういう人に向いているか?

普段は4人以下でしか車に乗らず、長距離移動時の快適性や乗り心地を優先する。週末のお出かけや買い物、ちょっとした旅行も車で行くようなファミリーにはうってつけだと言えるでしょう。

 

タイミングが悪かった??

発売時期の数か月後にステップワゴンのモデルチェンジ、フィットシャトルから出世したシャトルハイブリッドの発売がありました。より大きい居住空間と登場人数を考えるならステップワゴン、荷物優先、コンパクト性を優先するならフィットシャトル。と、ジェイドの中途半端さは否めない・・・

 

中古車なら価格も納得

中古車を検索してみると、走行距離が1万キロに満たない車輌が新車価格から100万円ほど安い200万円前後で出回り始めています。登録費用などの初期経費も中古車のほうが安いですから、新車じゃないと嫌だと思う人以外はこちらの方が断然お買い得です。

今のところ中古車ではハイブリッド、ターボ、グレードによる価格差はあまり出ていないので、買うとすればホンダセンシングという安全機能やクルーズコントロールなどが付いた最上級グレード『HYBRID X』を選びましょう。

 

ただ、注意してもらいたいのはこの先も価格が下がり続ける可能性があるという点です。不人気車が急に人気車になることはまれにありますが、可能性は低いです。もし、短期間乗って、売却を考えているのであれば、こうした新しい車はオススメしません。なぜなら買取価格が急激に下る可能性があるからです。

 

●クルマ業界のアレコレを教えてくれる、くるまるさんのブログ

クルクル!クルマ業界裏話

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