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2016年07月25日 08時33分 UPDATE

ネット炎上で「金魚放流イベント」中止 「生態系に影響」「虐待」 主催者は「実施したいが……」 (1/3)

大阪府の犬鳴山の渓流で30年以上実施されている「金魚の放流」が中止に。ネットで問題視する書き込みが相次いだため。

[産経新聞]
産経新聞

 大阪府泉佐野市の名勝、犬鳴山の渓流で30年以上実施されている「金魚の放流」について、インターネット上で「生態系に影響する」「非常識だ」などと問題視する書き込みが相次いだため、今月16日に実施予定だった放流が中止に追い込まれていたことが分かった。30日にも今年2回目の放流が予定されているが、実施するかどうかは検討中だという。主催する同市観光協会は「今回のような反響は初めて。長年親しまれてきた人気イベントなのでできれば実施したい」としている。

画像 南海泉佐野駅前に掲示されている「金魚の放流」の告知ポスター=大阪府泉佐野市
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 協会によると、川に金魚を放ち、来場者が捕まえるイベントで、温泉地でもある犬鳴山の知名度アップを目指して昭和60年ごろから毎年実施。府外からも親子連れらが集まるといい、今年も16日と30日に、8千匹ずつ放流する予定だった。

 ところが今月15日、協会事務局を担う泉佐野市まちの活性課に「川に金魚を放流するって本当ですか」という問い合わせの電話が相次いだ。職員がインターネットで調べると、イベントを批判する内容のツイッターの投稿が相次いでいた。

 「元々の生態系に影響をあたえる」という環境保全の視点からの批判が多く、「かわいそう」などとする意見もあった。時間を追うごとにコメント数は増え、なかには「環境テロ」「虐待」といった過激な内容もあった。

 想定外の反響に、協会側は同日夜、急遽対策を検討。16日は放流は行わず、来場者に直接配る形式に変更し、フェイスブックなどで告知した。当日は約700人が来場し、川で捕まえることができないことを残念がる人はいたものの、抗議する人はなかったという。

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