THAAD:米「韓国国民の利益に合致する方向で配備を進める」

ホワイトハウスがコメント「韓国国民の安全を重視する」
星州住民などの反発に配慮か

 米国の最新鋭地上配備型迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の配備地が慶尚北道星州郡に決まったことを受け、米ホワイトハウスが「韓国国民の利益に合致する方向で配備が行われるよう希望する」とコメントした。

 ホワイトハウスのアーネスト報道官は21日(現地時間)の定例ブリーフィングで「われわれは韓国国民の利害関係と願いに合致する方向でTHAADが配備されるよう、韓国政府と引き続き緊密に協議を行っていく」とした上で、上記のように述べた。アーネスト報道官は「われわれは同盟国である韓国国民の安全と安全保障に基づいて意志決定を行う」とも述べた。

 米国政府によるこれら一連のコメントは、今月13日にTHAAD配備地が慶尚北道星州郡に正式決定した後、地域住民の反発が一向に収まる気配がない点を意識しているようだ。「今後は実際の配備にあたり、韓国政府はもちろん地域住民の意見も積極的に取り入れていきたい」という発言からも、住民感情に配慮する姿勢をうかがうことができる。

 アーネスト報道官はTHAADについて「北朝鮮によるミサイルの脅威からわれわれの同盟国を守る最先端の弾道ミサイル防衛システム」と強調する一方で「配備の過程で韓国政府が懸念を示した場合、われわれはそれを解決するため積極的に協力していきたい」と韓国国内の現状に理解する姿勢を示した。その上でアーネスト報道官は「韓米両国がTHAAD配備に同意したのは、この防衛システムがあくまで韓国を守るためだからだ」とも明言した。

 アーネスト報道官はさらに「われわれはTHAAD配備によって韓国を防衛する効果を最大限に高めると同時に、韓国国民の不便さを最小限に抑える方向に進むよう、韓国政府と緊密に協力していく」と繰り返し述べた。

ニューヨーク=金徳翰(キム・ドクハン)特派員
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