7月17日、千葉・舞浜アンフィシアターでWake Up, Girls!(WUG!)のツアー「あっちこっち行くけどごめんね!」の初日公演が昼夜2回にわたって行われた。ここでは昼公演の模様をレポートする。
えんじ色の“芋ジャージ”姿の田中美海と青山吉能がRADIO FISH「PERFECT HUMAN」よろしくダンスをキメながら公演時の諸注意をアナウンスする映像「お約束たいそう2」と、吉岡茉祐脚本、奥野香耶、高木美佑出演の影ナレーションという名のショートコント音源でWake Up, Girls!ファン、通称“ワグナー”の爆笑を誘った7人は、その笑顔であふれるアンフィシアターにハードなEDMテイストのオープニングSEに乗って登場。ドラマチックなミディアムチューン「Beyond the Bottom」、ファンキーな「少女交響曲」、ダブステップライクな「素顔でKISS ME」と、吉岡曰く「おなじみの3曲」であり、最新の3曲でツアー初日第1部の幕を開けた。
WUG!はアイドルアニメ「Wake Up, Girls!」の出演声優からなるユニット。9月にはそのキャラクター名義の楽曲7タイトルが同時リリースされる予定になっており、今ツアーにはその楽曲を1曲ずつ披露する“プリンセス制度”が盛り込まれていた。初日・舞浜アンフィシアターの“プリンセス”は、岡本未夕名義で「It's amazing show time☆」を発表する高木。山下七海から“プリンセス”の証であるステッキを受け取った彼女は、ド派手なディスコチューンにして、今回のツアーのテーマを象徴する新曲「HIGAWARI PRINCESS」で6人とそのステッキをパスし合い、永野愛理と田中とのユニットの新曲「タイトロープ ラナウェイ」では永野のコリオグラフによるダンスを披露。吉岡、青山、山下、奧野の新曲「outlander rhapsody」ののちには、「今日のプリンセスは美佑だよー!」と、テクノポップライクな「WOO YEAH!」と、本日のメインイベントの1つ「It's amazing show time☆」のソロ曲2曲をかわいらしく畳みかけた。
高木が正調アイドルポップ2曲でワグナーを踊らせたのち、7人はアニメに登場するWUG!のライバルグループ、I-1clubに変身。シティポップテイストの「止まらない未来」、7人のコーラスワークが光る「運命の女神」、吉岡、田中、山下、高木とワグナーが「好きだよ」「好きなんだ」の大コール&レスポンスを繰り広げた「リトル・チャレンジャー」と、I-1club名義の3曲でライブ中盤のセットリストを構成する。さらに終盤、再びWUG!に“お色直し”した彼女たちは、アニメの舞台となった仙台の映像を背に合唱曲風のバラード「言の葉 青葉」と、爽快なポップチューン「16歳のアガペー」というキャリア最初期の楽曲を立て続けに披露。続けて「早いもので次が最後の曲になります!」と客席にマイクを向ける吉岡にワグナーが「今来たばっかり!」と返すお約束と、それを受けた青山の「今日ほど私も『今来たばっかり』って思ったことはない」のひと言を挟んで、「私たちの始まりの曲」だと語る「タチアガレ!」でワグナーと「Wake Up!」「Stand Up!」「タチアガレ!」と声を合わせて、ステージをあとにした。
アンコール代わりの「Wake Up, Girls!」コールに応えたWUG!の面々は「いくぞ! がんばっぺ! Wake Up, Girls!」と声を合わせてアッパーチューン「7 Girls War」を投下。コミカルなソロダンスを回し合って、それぞれの名前を叫ぶワグナーの声を盛大に煽ると、続けて自らアニメキャラクター役を演じる舞台「Wake Up,Girls! 青葉の記録」が2017年1月に上演されることを発表して、今度はワグナーたちをどよめかせる。そして田中の「声出せー!」のシャウトと共に、パーカッシブなダンスナンバー「極上スマイル」でツアー初日の初回公演をにぎやかに締めくくった。