【ベルリン時事】週末を迎えた金曜日の夕方、家族連れの客でにぎわうマクドナルドやショッピングセンターに突如として銃声が鳴り響いた。撃たれる子供、パニックに陥り一斉に逃げる人々―。家族で団らんを楽しむ平和な光景が凶行によって一瞬にして破壊された。

 ドイツ第3の都市ミュンヘン最大のショッピングセンター「オリンピア」。現場は1972年のミュンヘン五輪開催時、パレスチナ武装勢力がイスラエル人選手を人質に取り、殺害した事件の舞台となった五輪スタジアムから約1キロの場所だ。22日午後5時50分(日本時間23日午前0時50分)、同センターに隣接するファストフード店マクドナルドで男が突然、銃の乱射を始めた。

 「子供を殺していた」。米CNNテレビによると、当時マクドナルドに息子といたという女性は、弾丸を銃に装着する男とトイレで居合わせた。女性によると、男は警告音の鳴り響く店内にいた子供たちに発砲。「子供たちは座って食べていて、逃げることができなかった」と声をふるわせた。AFP通信によると、学校の学期末を迎え、同センターの近くでは家族でお祝いする人もいた。

 マクドナルドで食事中だった女性は、公共放送ARDに「従業員や客が店舗から飛び出した。子供たちは泣き叫び、みんながパニック状態で逃げた」とおびえた様子で話した。地元メディアの映像は、マクドナルド前で黒いTシャツにジーンズ姿の大柄な男が、持っていた銃を乱射する様子を映し出した。周囲を歩いていた人々も驚き、一斉に逃げ出したという。

 男はその後、マクドナルドからショッピングセンターに移動。銃乱射を繰り返した。 

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