【7月24日 AFP】タイの警察当局は23日、新憲法草案への賛否を問う国民投票の有権者名簿を破いたとして、8歳の女児2人が軍事政権の法律に基づいて送検されたと発表した。

 軍政は来月7日の国民投票で草案を通す意向にあり、草案に関して批判的な議論をすることを禁止し、違反した場合は最高10年の禁錮刑に処すとしている。また、あらゆる種類の反対運動を禁止しており、既に批判的な内容のチラシの配布や、反対票を呼び掛けるTシャツを着用した大勢の人々を逮捕したり、警告を出したりしている。

 送検された8歳の2人は先週、北部の学校の外に掲示されていた有権者名簿の紙を、好きなピンク色だったからとの理由で破り、法律に違反したと判断された。北部カムペーンペット(Kamphaeng Phet)県の警察署長は、2人が「国民投票の過程妨害、公文書毀棄(きき)、公共物破損の罪」で送検されたと説明した。

 タイでは法律に沿って10歳未満に刑罰が適用されないことになっているため、この2人が刑務所に送られる可能性はないという。警察署長は、それでも警察には送検手続きを行う義務があると付け加えた。(c)AFP