蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【首都スポ】高校野球 清宮、2年の夏終わる 早実2年連続甲子園ならず2016年7月24日 紙面から ◇西東京大会 八王子6−4早実
第98回全国高校野球選手権(8月7日から15日間、甲子園)は23日、西東京の準々決勝で、昨夏甲子園4強の早実が4−6で八王子に敗れた。高校通算53本塁打の清宮幸太郎内野手(2年)は1安打1打点2四球で涙をのんだ。東海大菅生、創価、日大三が勝ちあがり4強が出そろった。埼玉では、3季連続甲子園を狙う花咲徳栄のドラフト上位候補左腕の高橋昂也投手(3年)は、滑川総合を6イニング14奪三振でパーフェクトに抑えてベスト8に進んだ。24日は東東京で準々決勝、栃木、山梨で決勝が行われる。 1年前は、うれし涙を流した神宮のグラウンド。引き揚げる清宮の目から、今度は違う涙がこぼれた。「上級生のみなさんともう(野球が)できないのが悔しい。3年生の夏を終わらせてしまった」。声も詰まらせながら、何度も自分を責めた。 最後は一瞬、夢を見せた。3点を追う9回1死一、三塁。外野席まで埋まった2万3000人の歓声と悲鳴の中、大飛球が右翼に舞い上がった。だが、同点弾にはわずかに届かず犠飛。「つなげられなくて申し訳なかった」と、うなだれた。 初回、5回の走者を置いた打席はストレートの四球。3回は右方向へ野手を寄せる大胆な“清宮シフト”を敷かれても「気にしていなかった」と、狭い右中間を破ってみせた。厳しいマークにも存在感は別格。ただ勝利には届かなかった。 昨年は上級生に見守られて伸び伸びと力を発揮し“連れて行ってもらった”甲子園。今年の3年生には、旧チームの主力がほぼいなかった。それだけに「絶対に3年生の人たちを甲子園に連れて行きたかった」。主将の金子に意見を提案。積極的に声も出した。 和泉実監督(54)は「キャプテンと同じような感じで声かけしてくれた。それがうまくみんなに浸透していった。特に冬を越えてから、そういう自覚は感じていた」と成長を認めた。新チームの主将は未定としながらも「リーダーシップは一番、清宮がとらなきゃいけない」と期待した。 あと3勝が遠かった2度目の夏。清宮は「西東京を勝ち抜くのが一番難しい。甲子園は本当に遠いところ。この負けがいつか、自分に必要な負けだった、そう言えるような野球人生を、これから歩いて行きたい」と、悔しさを胸にきざみ、ぬれた瞳で誓った。怪物が再びマンモスを沸かせるチャンスは、まだあと2回ある。 (藤田昌央) ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。 PR情報
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