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【サッカー】

李、同点弾!V弾 鹿島と年間勝ち点並んだ

2016年7月24日 紙面から

◇J1第2S第5節 浦和2−1鹿島

 雪辱への強い思いが共鳴した。先制を許した直後の後半17分、浦和・梅崎の縦パスに呼応して右サイドに抜け出した柏木のゴール前への折り返しに李が合わせて、試合は振りだしに戻った。

 「あれでチームが息を吹き返した」と李。柏木がクロスを送ったのも李が決めたのも利き足ではない右足だったが、「お互い自信がない右だったけど、あそこは気持ちだけ」と柏木。第1S終盤に失速、優勝争いから脱落するきっかけとなった鹿島戦(6月11日・埼スタ、0−2で完敗)。同じ過ちを繰り返してはいけないと臨んだ一戦で劣勢から盛りかえし、潮目は急激に変わった。

 同28分には再び李。武藤のシュートを相手GKが取り損ね、こぼしたところにいち早く詰め、今度は利き足で押し込んだ。「100回やって1回こぼれてくるかどうかだと思う。でも、FWなら(無駄だと思ってもサボらず)100回詰めないといけない」(李)。そんな“勤勉さ”が生んだ勝ち越し弾だった。

 FW興梠、DF遠藤がリオ五輪代表で不在の中、「(攻守の要の)2人がいないから点が取れない、失点が増えたとだけは言われたくなかった」(李)という思いも背中を押した。

 第1Sでの借りを返し、得失点差で年間順位はなお3位ながら、同2位の鹿島に勝ち点で並んだ意義は大きい。ペトロビッチ監督も「負けていれば(勝ち点)6差(開いていた)。今後の戦いで追い越すのは難しかった」とライバル相手の、“勝ち点6相当”の勝利の味をかみしめた。

 追いつかれてのドローだった前節・大宮戦後に容赦ないブーイングを浴びせたサポーターが、この日は大音響のチャント(応援歌)でイレブンをねぎらった。

 「この勝利は大きいかって? 愚問です」と柏木。これで7戦連続負けなし。浦和の反攻が第1S覇者相手の逆転勝ちで加速する。 

  (内田修一)

 

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