東京都知事選(31日投開票)に野党統一候補として出馬したジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)が23日、都内で待機児童問題に悩む母親や、保育事故で子供を亡くした両親らとの懇談会を行った。
「当事者から直接話を聞きたい」と鳥越氏が要望し、実現した懇談会。認可保育園に子供を預けることができずに仕事に復帰することを諦めた母親や、親族の力を借りて何とか日々の生活を送っている母親などの切実な訴えを聞き、「量(保育所の数)も重要だが、質が伴った保育でないとダメだということがよく分かりました」と大きくうなずいた。
その後、鳥越氏の方から参加者に「私は都立の保育園を作りたいという気持ちがあるんですが、それについてどう思いますか」と質問したが、母親らは「正直、それは話題性でしかないと思う。それを実現するために都で人材を育てていく暇があったら、今あるものを拡充して、まともに機能できるようにしてほしい」。さらに「都の保育施設という意味では、すでに認証保育所というものがある。新たに作らなくても、それを見直すことができるのでは」との意見も出て、“勉強不足”を露呈する場面も見られた。
それでも、鳥越氏は「一つのアイデアを出したんですが、皆さんはあまり歓迎してくれなくて…。ただ、これは聞いてみないと分からないことですから。様々な問題があることが分かって、良かったと思います」とあくまで前向き。その後、この日はJR立川駅など3か所で街頭演説を行った。
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