防衛白書素案 中国の海洋進出「不測の事態招きかねない」

防衛白書素案 中国の海洋進出「不測の事態招きかねない」
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防衛省は、ことしの防衛白書の素案をまとめ、中国の軍艦が沖縄県の尖閣諸島沖の接続水域に初めて入ったことなどを取り上げ、中国の海洋進出の動きについて、「高圧的ともいえる対応を継続し、不測の事態を招きかねない」と指摘しています。
防衛白書の素案では先月、沖縄県の尖閣諸島沖の接続水域に中国の軍艦が初めて入ったことや、中国機に対する自衛隊機のスクランブル=緊急発進の回数が急激に増える傾向にあることなど、日本周辺での中国軍の活動を取り上げています。
そのうえで、中国の海洋進出の動きについて、「力を背景とした現状変更の試みなど、高圧的ともいえる対応を継続し、不測の事態を招きかねない危険な行為もみられる。みずからの一方的な主張を妥協なく実現しようとする姿勢を示している」と指摘しています。
また、北朝鮮情勢を巡っては、すでに核兵器の小型化や弾頭化の実現に至っている可能性もあり、新型の中距離弾道ミサイル「ムスダン」の発射など、ミサイル開発全体が一層進んでいると考えられるとしています。
一方、ことし3月に施行された安全保障関連法について、歴史的な重要性を持ち、国際社会からも高く評価、支持されているとしています。
ことしの防衛白書は来月上旬にも閣議で報告される見通しです。