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ポケモンGO マナーと安全が最優先

 任天堂などが開発したスマートフォン向けゲームアプリ「ポケモンGO(ゴー)」の配信が日本でも始まった。屋外で画面を見ながらプレーするため、先行配信された欧米では危険な場所へ立ち入るなどのトラブルが多発している。国内でも同様の事態の発生が懸念されている。

     スマホゲームの利用者は10〜20代が中心だ。特に夏休みに入ったばかりの子どもたちがトラブルに巻き込まれないかどうか心配だ。深刻な事件や事故を起こさないために、遊ぶ際のルールを子どもたちに徹底させたい。

     ポケモンGOは全地球測位システム(GPS)を使い、現実の景色や街が映ったスマホの画面上で架空の生き物「ポケモン」を捕まえるゲームだ。今月6日に米国などで配信が始まった途端に人気が広がった。

     現実の世界とゲームを融合させた斬新さや、屋外で楽しめること、根強い人気を持つキャラクターを使っているのがヒットの理由だ。減収が7年続く任天堂の株価も急上昇した。ゲームと提携したサービスを提供する企業が現れ、集客効果を狙う観光地もあるようだ。

     一方で、米国などでは歩行中や自転車の運転中にゲームに夢中になって交通事故に遭う利用者がいる。池への転落や強盗被害も起きている。宗教施設や原子力発電所の敷地などゲームにふさわしくない場所にポケモンが出現し物議を醸している。

     これらは日本でも起きうるトラブルだ。政府の内閣サイバーセキュリティセンターは配信開始前から「危険な場所に立ち入らない」「歩きスマホは大変危険」などと事故防止の対策を呼びかけている。利用者はマナーと安全を最優先に考え、配信する側は危険な場所にポケモンを出現させないなどの配慮が必要だ。

     ポケモンGOは、いわゆる「歩きスマホ」でプレーすることになりかねない。操作に夢中になって駅のホームから転落したり、他人を巻き込んだりする事故は後を絶たない。その危険性がさらに増すのではないかと懸念は募る。

     さらに、ゲームを有利に進めるアイテムの入手にはお金がかかる。多額にならないよう保護者は注意してほしい。

     総務省の調査によると、スマホの利用率は6割を超えた。母子健康手帳の管理や外出先から家族の様子を確認できるアプリの開発など、活用範囲は子育てや介護にも広がり、スマホは暮らしに欠かせないものになっている。

     歩きスマホだけでなく、長時間使用による若い世代の「スマホ老眼」など、スマホの利用を巡る課題は多い。家庭や学校での具体的な対策や指導が急がれる。

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