[写真]ツイッター上で鳥越俊太郎氏のメディア対応について持論を展開する橋下徹前大阪市長。自らも週刊文春に不倫疑惑を報じられた過去がある(アフロ)
「報道の自由を最も尊重しないのが鳥越さんだった」「この程度で逃げ回っているなら知事になる資格なし」――。21日発売の週刊文春によって過去の「淫行疑惑」を報じられた東京都知事候補のジャーナリスト鳥越俊太郎氏(76)に対し、前大阪市長の橋下徹氏(47)がツイッター上で批判コメントを連投している。その理由として、これまで鳥越氏は報道の自由を強く叫びながら、自らが批判される側になるや、十分な説明責任を果たさないまま、いきなり刑事告訴に打って出たからだ。元「公人」の立場から橋下氏は「記事が事実無根なら言論での大喧嘩をしなさい。それが民主主義だ。法的措置なんて最後のおまけ」と説いている。
【写真】女性問題報道、鳥越俊太郎氏は会見開かず「事実無根」と告訴状を提出
鳥越氏側は「事実無根」と文春を刑事告訴
「被害女性の夫が怒りの告白!」「鳥越俊太郎 『女子大生淫行』疑惑」――。こうした見出しが躍る週刊文春の問題の記事は、14年前に起きた鳥越氏と女子大生Aさんとの性的トラブルに関する疑惑だ。当時、都内有名私立大2年の女子大生に対し、鳥越氏は自らの別荘に誘って「強引にキス」をし、未遂に終わったものの肉体関係を迫ったほか、その翌日には東京に戻る車中で「ラブホテルに行こう」と誘ったとされる。
記事は全4ページ。「妻への取材は勘弁してほしい。その代わりに私が話します」。当時Aさんの恋人で、現在は夫である男性に週刊文春が接触を図った際、こうした条件で取材に応じ、記事は男性の証言によって構成されている。
この証言をもとにした同誌の取材に、鳥越氏側はAさんに当時会ったことは認めながらも「身体の関係を迫った等の事実は一切ありません」と回答。鳥越氏の弁護団は記事について発売前日の20日に「事実無根」として同誌編集部に抗議文を送付し、翌21日午前には名誉棄損と公選法違反で東京地検に告訴した。
注目の記事について当の都知事選候補・鳥越氏は、20日は報道陣の質問には応じなかった。21日は午後になってJR中野駅前での街頭演説後に「私の口から具体的な事実を言うのは控えさせていただきます」「事実無根なので法的措置を執ることが大事」などと話すにとどまった。同氏の弁護団はこの問題に関し、「記者会見等を開くつもりはない」と書面で公表している。