米 中国の原材料の輸出制限でWTOに追加提訴

米 中国の原材料の輸出制限でWTOに追加提訴
アメリカ通商代表部は、中国が自国産のすずなど6種類の原材料の輸出量を制限することなどで、アメリカの自動車メーカーなどが調達する価格を引き上げ、中国のメーカーを不当に有利にしているとして、こうした措置の撤廃を求め、19日、先週に続いてWTO=世界貿易機関に提訴しました。
アメリカ通商代表部の発表によりますと、中国は、自国で産出するすずなど6種類の原材料の輸出量を制限するなどして、アメリカの自動車や航空機、それに電機のメーカーが原材料を調達する価格を引き上げているとしています。その結果、原材料を安く購入できる中国のメーカーを不当に有利にしているとして、アメリカ通商代表部は19日、こうした輸出を制限する措置の撤廃を求めて、WTO=世界貿易機関に提訴しました。
アメリカ通商代表部は、先週も、コバルトや銅など9種類の原材料を巡る中国の輸出制限措置について、WTOに提訴しています。
アメリカ政府は、まずは中国との2国間の協議で解決を目指すとしていますが、フロマン通商代表は「中国は、ほかの国の犠牲のもと、自国の製造業を優遇している。アメリカの産業を守るため公平な競争環境を確保していく」とコメントし、中国に是正を求める姿勢を明確にしています。