中国の改革派の雑誌 休刊を発表

中国の改革派の雑誌 休刊を発表
中国で改革派として知られる雑誌社の社長をはじめ上層部の総入れ替えが当局側によって行われたことに対し、この社長などが「基本的な編集や出版の条件が失われた」として雑誌を休刊にすると発表し、習近平指導部が言論統制をさらに強めていると受け止められています。
休刊が発表されたのは、1991年に創刊され、中国の政治問題を論じてきた雑誌「炎黄春秋」です。
今月12日、この雑誌を管轄する政府系機関が杜導正社長のほか、副社長や編集長らを総入れ替えすると通告しました。
杜氏ら上層部は、これを一方的な人事介入だと反発して声明を発表し、「憲法で認められている出版の自由を著しく侵したもので、基本的な編集や出版の条件が失われた」として雑誌を休刊にすると発表しました。
さらに声明では、「今後、いかなる人物が、『炎黄春秋』という名で発行する出版物も、自分たちとは関係ない」としています。
現在20万部が発行されているこの雑誌は、「体制側にありながらも唯一ものを言う雑誌だ」と評されるなど、改革派の雑誌として知られていました。
こうした動きについて、香港メディアは、「共産党による言論に対するさらなる引き締めを反映したものだ」と伝えるなど習近平指導部が言論統制をさらに強めていると受け止められています。