中谷元(げん)防衛相は22日、南スーダンの在留邦人の退避に備えて派遣していた航空自衛隊のC130輸送機3機を撤収させる命令を出した。3機は23日に待機中の近隣国ジブチを出発し、26日に空自小牧基地(愛知県小牧市)に到着する。首都ジュバの急速な情勢悪化を受け、自衛隊法に基づき今月11日に派遣したが、現地情勢が改善し、当面、邦人退避の見込みがなくなったと判断した。14日には日本大使館員4人をジュバからジブチに輸送した。中谷氏は現地情勢について「全般として平穏だ」と記者団に説明したが、南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に参加している陸上自衛隊の施設部隊の活動は現在も宿営地のある国連施設区域内に制限されている。【村尾哲】