任天堂などが開発したスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」の配信が、大ヒットしている米国などに続き、欧州でも順次始まった。ゲームに熱中したプレーヤーが地雷原に立ち入るなどのトラブルが早くも報告され、警察は安全に遊ぶように訴えている。
ゲームは衛星利用測位システム(GPS)を利用し、指定された場所に足を運んで架空の生き物「ポケモン」を画面上で捕らえて集める。
英BBC放送(電子版)によると、1990年代の内戦中に埋められた地雷が多く残るボスニア・ヘルツェゴビナでは、除去に取り組む団体がポケモンGOの利用者が危険地域に入り込んだという報告を受けた。この団体は「地雷原の危険区域を知らせる表示を尊重してほしい」と警告した。
ロイター通信によると、スペインの大都市バルセロナで16日、日本人旅行者2人がポケモンを探すために通行量が多いトンネル内に入り込み、救出された。これを受けスペインの警察はゲームを安全に利用するためのガイドラインを発表した。
英国では、ウェールズの警察が、遊んでいた2人の子どもが時速70マイル(約113キロ)で走れる主要道路にいたとして、周囲をよく確認して遊ぶように呼び掛けた。
英南西部プリマスでは、ゲームが指定する地点に、子どもが遊ぶには適切でないアダルトショップが含まれていると地元紙が報じた。店員は「数人が店に入ってきて、ポケモンについて話していた」と説明した上で、店内にポケモン関連商品はないとくぎを刺した。(共同)