麻生・菅氏は留任の予定、一方の谷垣は…
永田町と霞が関の関係者の間では今、8月3日に実施される内閣改造・自民党役員人事が最大の関心事である。
そうした中、『読売新聞』(7月22日付朝刊)は一面左肩に「内閣改造、菅・麻生氏は留任へ―政権の安定運営重視」と報じた。麻生太郎副総理・財務相と菅義偉官房長官は政権の安定運営に不可欠と、安倍晋三首相が判断したというのである。
筆者は以前から、「安倍1強」体制の権力構図は、麻生副総理・財務相、菅官房長官、そして谷垣禎一自民党幹事長の3人が絶妙なバランスと適度の緊張感を保ち、支えてきたことで成立すると考え、今回の内閣改造・党役員人事は小幅なものになると指摘してきた。
ところが、先週後半に予期せぬことが二つ起こった。一つ目は、7月16日に谷垣幹事長が趣味の自転車(イタリア製ロードバイク)で東京・皇居前を走行中に転倒、病院に搬送されて手術を受け、現在なお入院しているということだ。
二つ目は、ハプニングではなく、耳を疑いたくなるような仰天情報だった。その情報は、筆者の見立てとは違い大幅な内閣改造・党役員人事が行われるというものだった。すなわち、菅官房長官と岸田文雄外相の続投以外は麻生幹事長、谷垣副総理・経済財政相など主要閣僚・党執行部を大幅に代えるというのである。
「ポスト安倍」に依然として意欲を持つ石破茂地方創生相も閣外に出て、2018年9月の自民党総選の準備に入る。財務相には加藤勝信1億総活躍相が起用され、石原伸晃経済財政・再生相が1億総活躍相に横スベリするという。事実であれば、大サプライズ人事である。
週明けから各紙の人事を巡る報道合戦の幕が切って落とされることになる、まさにその矢先に、『読売新聞』が麻生、菅両氏は留任と報じたのだ。
同紙が報じたので許して頂くとして、筆者の“持ちネタ”を紹介する。もちろん、完全オフレコで得たものだ。
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