3月21日の日本ハムとのオープン戦後には真中監督(左)とハイタッチ。もう、こんなシーンは見られない【拡大】
助っ人守護神の“乱”は、退団という形で決着。謹慎処分を受けていたオンドルセクがヤクルトのユニホームを脱ぐことがこの日、決まった。
「オンドルセクの代理人から『ああいう事件があり、精神面を含めて立て直すことが難しい。できれば米国にとどまりたい』と相談を受けていた」
球団の奥村政之・編成部国際グループ担当部長が、東京・北青山の球団事務所で報道陣に説明。オンドルセク側が退団を申し入れ、球団は契約を解除し、ウエーバー公示の手続きを取った。
事の発端は6月26日の中日戦(神宮)。来日2年目の今季、トニー・バーネット投手(現レンジャーズ)に代わる抑えを務めていたオンドルセクは九回に登板した。だが連打と四球、味方の失策が絡み、3点のリードを追いつかれた。降板後、外野手の守備位置をめぐって激高。ベンチ内で暴言を吐き、悪態をついた。その様子を注意した真中監督ら首脳陣に反抗的な態度を取ったのだ。
球団はこの事態を重く受け止め、翌27日に出場選手登録を抹消。同時に自宅謹慎処分を科した。その後、オンドルセクは同29日に球団幹部に謝罪。埼玉・戸田市の2軍施設で練習を再開した。
ただ謹慎処分が解かれることはなく、イースタン・リーグの登板機会はなし。今月17日に家族の帰省に同行するため有給休暇を取得して帰国したが、燕の守護神に戻ることはなくなった。