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京都・宇治の「勝手踏切」を28日に閉鎖、「納得できない」一部住民は存続求める JR奈良線

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京都・宇治の「勝手踏切」を28日に閉鎖、「納得できない」一部住民は存続求める JR奈良線

7月28日に閉鎖される「勝手踏切」の一つ=京都府宇治市 7月28日に閉鎖される「勝手踏切」の一つ=京都府宇治市

 京都府宇治市とJR西日本は、JR奈良線で「勝手踏切」などと呼ばれている同市内の非正規の線路横断道5カ所を28日に封鎖することを決めた。奈良線の高速化・複線化に伴う安全対策として実施するが、周辺住民の一部からは「納得できない」との声が出ている。

 遮断機や警報機もない「勝手踏切」は、JR木幡駅の北に1カ所と、同駅から南の黄檗(おうばく)駅の間に4カ所ある。長年、周辺住民にとって奈良線の東西間を横断する「生活道路」として利用されてきたが、横断は線路内への立ち入りとなり、鉄道営業法上は違反行為。過去には横断中の人がはねられて死亡したり、けがをしたりする事故も起こっている。

 市は昨年度、封鎖について地元町内会などに対し、10回にわたり説明会を開催。しかし、周辺住民からは代替案を求める声もあがり、今年6月には、1345人分の署名を添えた要望書が提出されるなど、反発が続いている。

 周辺の東岡屋町内会の前会長、井上進さん(75)は「代替案も出されておらず納得できない。防災上も、買い物や病院への通院など高齢者の生活にも影響する」とし、平面交差の踏切設置を要望する。

 市側は「苦渋の決断だが、安全第一のため閉鎖することにした」としており、28日には線路両側にフェンスが設置され封鎖される。周辺住民との協議は今後も続けるという。

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