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【首都スポ】

高校野球 東海大市原望洋の島 9Kも辛口評価「60点」

2016年7月20日 紙面から

◇千葉大会 東海大市原望洋11−0日大習志野

この夏初登板を5イニング9奪三振で終えた東海大市原望洋・島=QVCマリンフィールドで(小原栄二撮影)

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 自己採点は辛かった。東海大市原望洋の島は、最速147キロを計測した直球とスライダーで9三振を奪って、二塁を踏ませない投球。無四球でカーブを試投する余裕も見せたが、浮かない表情だった。「今日は60点です。ストレートの感覚はよかったんですが、変化球のコントロールがまだまだでした」

 今春の関東大会以来の公式戦マウンド。この夏は準々決勝以降にピークが来るように逆算し、6月から7月の上旬まで走り込みと投げ込みをしてきた。疲れも抜けてきたところでの初戦。「緊張しました」。硬さもあった1回先頭にヒットを許したが、盗塁死で助けられると、落ち着いて後続を連続三振。自分のペースをつかんだ。

 バランス感覚の良さは父・哲治さん(54)が幼いころから連れて行った雪山で磨かれた。歩き始めると間もなくスキー板を履いた。「どんどん覚えて、スピードも出て、上級者コースに行ってしまう子でした」。母・英美さん(52)は、ヤンキースの田中将大投手のまい夫人を参考に、食生活についての資格を取ってサポート。高校時代に、身長が5センチ、体重が10キロも大きくなった。

 スタンドでは中日、ヤクルトなど7球団のスカウトが視察。中日の石井スカウトは「まだ本調子ではない」とコメントし、阪神の平塚スカウトは「初めてだし、まだ8割ぐらいじゃないかな」と話した。「フォームがしっかりしてくれば、変化球もよくなってくると思います」と島。1年夏の甲子園は、ベンチから先輩たちの戦いを見ていた。「今年は自分がみんなを連れて行かないといけない」。スピードだけでなく、自己採点もどんどん上げていく。 (小原栄二)

 

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