蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【首都スポ】大学サッカー 八戸の壁、浅川の矢 総理大臣杯初出場初V狙う桐蔭横浜大2016年7月22日 紙面から
8月6日に開幕する第40回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメントに、桐蔭横浜大が関東第1代表として挑む。初出場ながら、強豪ひしめく関東予選を1位で突破しただけに、いきなり優勝の期待もかかる。トーナメントで上位進出を果たすには守備陣の踏ん張りが欠かせないといえるが、その最終ラインを統率するのは成長著しいDF八戸雄太(3年・青森山田)。層が厚いFW陣では、浅川隼人(3年・八千代)がラッキーボーイになる雰囲気を漂わせる。 (関孝伸) ◆八戸、最終ライン統率躍進するチームにあって、センターバックの八戸は個人的にもブレークを遂げた。 今季の始動当初はトップチームに絡むことすらなかなかできなかった。「今年はBチームでやるのかな」と考えていたところ、主力に故障者が出たことなどにより、風向きが変わった。調子を上げ、関東大学1部リーグが開幕する前の練習試合で評価を高めた結果、スタメンの座をつかむに至った。 「プレッシャーはありませんでした。去年はケガで試合にほとんど出られなかったので、出られることがうれしくて気持ち良くて、もう最高の気分でした」 4月のリーグ開幕戦で国士舘大を相手に1−0の完封勝利を飾り、手応えをつかんだ。 「正直、やれるなと思いました。ただ、スタメンから外されるかもしれないという危機感はいつもあって、練習でも試合でも常に気を抜けずにプレーしています」 Bチームからのスタートだったが、アッという間にレギュラーの座をつかみ、チームを飛躍へと導いた。リーグ戦では、一時首位に立ち、現在は6位。総理大臣杯予選にあたるアミノバイタルカップ関東大学トーナメントでは、リーグ戦での健闘がフロックではないことを証明し、タイトルを勝ち取った。それを最終ラインで支えた八戸。得意とする1対1で強さを発揮した。 「(1対1で)抜かれたりとか、こいつには負けたなとか、そういう場面はなかったように感じています」 信頼を確固たるものにした守備の要の次なる目標は、総理大臣杯でも頂点に輝くことだ。 「桐蔭横浜大の名を全国に知ってもらう大きなチャンスです。ひとつでも多く勝ちたいですし、最終的には優勝を狙います。トーナメントでは、とにかくゼロで抑えていくことが大事。ディフェンスは失点すると評価されないと思うので、ゼロに貢献するプレーを目指します」 入学前に、同期になることが決まっていた仲間と「俺たちの手で日本一を取ろう」と誓いを立てた。そして、そのチャンスが到来した。「全員守備全員攻撃という自分たちのサッカーを貫くだけです。優勝する自信はあります」と初出場初Vの野望を抱く。 ◆浅川、ラッキーボーイになる
FW陣は激しいレギュラー争いを繰り広げている。石川大地(3年・水戸啓明)と鈴木国友(3年・相洋)が力を見せ、主将の今関耕平(4年・千葉U−18)ですら、ポジションを確保できていない。 そんな中、“第4の刺客”として総理大臣杯で大暴れをもくろんでいるのが浅川だ。元日本代表FWの佐藤寿人(広島)のような、ワンタッチでゴールを陥れるストライカー。佐藤と同じく、中学時代をJクラブ・千葉の下部組織で過ごした。 「(千葉時代の)自分のコーチが寿人さんも教えていた人で、そのコーチから『プレースタイルが寿人にすごく似ているね』と言われたんです。中1のときでした。うれしかったですし、寿人さんのプレーを参考にするようにもなりました」 大学入学後、昨季までは出番がなかなかなかったが、今季は真価を徐々に発揮しつつある。中断中のリーグ戦では、右股関節故障の影響で11戦中5戦の出場にとどまっているものの、2ゴールをマーク。アミノバイタルカップでも、2点を決めた。レギュラーの座を競うライバルたちに対し、「得点力では劣っていません」との自負がある。 「点はもっと取れたと思いますけど、リーグ戦の開幕前に比べると、今は動きにキレが出てきましたし、ステップアップしている実感があります。総理大臣杯では、まずはチーム内での得点王を目指します」 浅川にとっての総理大臣杯は、チームとして優勝を狙うだけではなく、今後のポジション奪取に向けての足がかりにするという意味で、個人的にも非常に重要な大会となる。 ◇指揮官のひと言▽八城修監督「アミノバイタルカップで優勝したことによって、選手たちはある程度の自信を得ました。もっと上に行きたいという気持ちも芽生えているようです。もっている力を発揮できるかどうかが鍵になるので、まずはメンタルを含めたコンディションづくりをしっかりとやって、初戦に臨みたいと思います」 ◇ 首都圏のアスリートを全力で応援する「首都スポ」。トーチュウ紙面で連日展開中。 PR情報
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