蹴球探訪
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【大相撲】稀勢の里、棚ボタで綱チャンス きょう日馬富士と2敗対決2016年7月22日 紙面から
◇名古屋場所<12日目>(21日・愛知県体育館) 綱とりの大関稀勢の里(30)=田子ノ浦=は正代を突き出し、横綱日馬富士とともに2敗を守ってトップに並んだ。両者は13日目に直接対決を迎える。横綱白鵬が大関照ノ富士に力なく寄り切られて3敗に後退。これで今場所の1000勝達成はなくなった。白鵬に勝ったかど番の照ノ富士と、勢を下した大関豪栄道はともに7勝目を挙げた。 ピンチにも動じない。稀勢の里が右で抱えて左を差す。正代に一気に土俵際まで追い詰められた。武器の左おっつけ気味にすくって相手の体勢を崩すと、両手を伸ばして突き出す。「体が動いているんでね。反応がいい」。館内をヒヤリとさせても涼しい顔だった。 中卒たたき上げ力士の代表格として角界に君臨する。2002年春場所の初土俵から14年かけて横綱昇進に最接近する。相手の正代は大卒後、2年で幕内にたどり着いた。稀勢の里にはたたき上げの意地がある。場所前、学生出身力士が増えつつある現状を嘆いた。 「中卒のお相撲さんもだいぶ減ってきて、味のある力士も減ってきていますから。どうしてもやっぱり型にはまってしまう学生出身も多い。たたき上げ代表として頑張っていきたい」。11日目に豪栄道を破った学生出身の24歳に格の違いを見せた。 勝ち残りの土俵下で、稀勢の里は初優勝へのライバルになる日馬富士、白鵬の取組を見届けた。「明日、集中して。自分次第じゃないですか」。優勝争いから1歩後退した白鵬には目もくれなかった。 トップに並ぶのが日馬富士だけになったせいなのか。報道陣の取材を一通り終えた後、稀勢の里が珍しく再び質問に耳を傾けた。2場所連続で13勝を挙げた夏場所と比較する話題に「先場所どうだったっけ? 忘れちゃった」と冗談めかした。今場所中、支度部屋でこれほどリラックスした姿もまれだ。 13日目は同じく2敗の日馬富士とぶつかる。「特別なことはできないから。しっかりと集中してやりたい。状態はいいですよ」と口角を上げて不敵に笑った。悲願の初優勝、その先に待つ横綱昇進へ。稀勢の里が優位に立つ決戦は金曜日だ。 (永井響太) PR情報
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