News Up 進むか 部活の外部委託
少子化で子どもの数が減り、部活動の運営が厳しくなるなか、静岡県磐田市はことし、学校に代わって自治体が運営するいわゆる公営部活の取り組みを始めました。また、指導の専門性を高め、多忙な教員の負担を減らそうと部活指導を民間に委託する試みも各地で始まっています。外部の力で部活を支えるこうした取り組み。今後広がり定着するのか、注目されています。
磐田市でことし5月に立ち上がった「磐田スポーツ部活」。運営するのは学校ではなく磐田市です。子どもの数が減るなか部活動の維持は厳しさを増し、静岡県内では、この15年ほどでおよそ700の運動部が廃部になっています。公営部活は、やりたい競技があっても自分が通う中学校に部活動がない生徒に活動の場を提供しようと始まりました。
陸上部とラグビー部に市内の中学生32人が参加し、平日や土曜の数時間、活動しています。部員の一人で3年生の橘清乃さんは、授業で陸上競技に参加し、思いがけない記録が出て陸上への関心が高まりました。本格的にやってみたいと思いましたが中学校に陸上部はありませんでした。公営部活に参加するようになって充実した時間を過ごせているということで「やりたいことがやれることは幸せでうれしい」と話しています。
陸上部とラグビー部に市内の中学生32人が参加し、平日や土曜の数時間、活動しています。部員の一人で3年生の橘清乃さんは、授業で陸上競技に参加し、思いがけない記録が出て陸上への関心が高まりました。本格的にやってみたいと思いましたが中学校に陸上部はありませんでした。公営部活に参加するようになって充実した時間を過ごせているということで「やりたいことがやれることは幸せでうれしい」と話しています。
公営部活とは
磐田市でことし5月に立ち上がった「磐田スポーツ部活」。運営するのは学校ではなく磐田市です。子どもの数が減るなか部活動の維持は厳しさを増し、静岡県内では、この15年ほどでおよそ700の運動部が廃部になっています。公営部活は、やりたい競技があっても自分が通う中学校に部活動がない生徒に活動の場を提供しようと始まりました。
陸上部とラグビー部に市内の中学生32人が参加し、平日や土曜の数時間、活動しています。部員の一人で3年生の橘清乃さんは、授業で陸上競技に参加し、思いがけない記録が出て陸上への関心が高まりました。本格的にやってみたいと思いましたが中学校に陸上部はありませんでした。公営部活に参加するようになって充実した時間を過ごせているということで「やりたいことがやれることは幸せでうれしい」と話しています。
陸上部とラグビー部に市内の中学生32人が参加し、平日や土曜の数時間、活動しています。部員の一人で3年生の橘清乃さんは、授業で陸上競技に参加し、思いがけない記録が出て陸上への関心が高まりました。本格的にやってみたいと思いましたが中学校に陸上部はありませんでした。公営部活に参加するようになって充実した時間を過ごせているということで「やりたいことがやれることは幸せでうれしい」と話しています。
指導力の補完も
今回の取り組みには、教員の指導力を補う効果も期待されています。磐田市にある豊田南中学校の美術教師、池谷瑠実さんは、公営部活ができる前は、陸上部はないものの競技会に参加したい生徒の引率を担ってきました。しかし陸上の指導経験がない自分が担当していいのか不安を感じてきたということで「試合に出る前、生徒に頑張ってとしか言えない。陸上に携わっている教員だったらもう少し違うアドバイスができるのでは」と思っていました。
静岡県によりますと指導力の不安を訴える声は教員から相次いでいるということです。こうした実情を受け、磐田市は、公営部活を指導する人材の専門性や経験を重視しました。陸上部は実業団での指導経験を持つ人に、ラグビー部はトップリーグの元選手に指導を依頼したほか、地元の大学の陸上部の学生も補助員として参加しています。参加する生徒からは「学べることがたくさんある」と好評だということです。磐田市は今後、生徒の希望を把握し、公営部活の種目を増やすことも検討しているということです。
静岡県によりますと指導力の不安を訴える声は教員から相次いでいるということです。こうした実情を受け、磐田市は、公営部活を指導する人材の専門性や経験を重視しました。陸上部は実業団での指導経験を持つ人に、ラグビー部はトップリーグの元選手に指導を依頼したほか、地元の大学の陸上部の学生も補助員として参加しています。参加する生徒からは「学べることがたくさんある」と好評だということです。磐田市は今後、生徒の希望を把握し、公営部活の種目を増やすことも検討しているということです。
ネットでも関心
磐田市の取り組みについてネット上では「おもしろい試み」「先生たちの負担も軽くなっていいのでは」「生徒は専門性のある指導者に教えてもらえるほうが幸せ。部活動の在り方が変わるときなのでは」など関心を呼んでいます。
全国各地でも
部活動を外部の力で支えようという試みは各地で始まっています。東京・杉並区は3年前から、希望する中学校を対象に部活指導を民間事業者に委託するモデル事業を始めました。ねらいは、生徒により専門的な指導を提供し、教員の負担を減らそうというものです。生徒からは「正しい技術を教えてもらえた」「試合に勝てるようになった」と歓迎する声が多く、教員も「部活動の時間を教科の準備や研究に向けられるようになった」など好意的に受け止めているということです。
予算の課題も
一方で、本格的な事業として続けていくには課題もあります。杉並区と同様のねらいで中学校の部活動に民間の指導者を迎えるモデル事業を昨年度から始めた大阪市。8校の8部活で実施している事業を拡大し、続けていくには予算の課題があるといいます。民間事業者に指導を委託するには中学校1校につき年間およそ300万円が必要で、市内の130校でどこまで実施できるのか財源の確保は容易ではありません。大阪市は効果を見極めたうえで今後の方向性を決めることにしています。
適切な人材確保を
外部の力を借りて部活動を運営することについて、部活動の問題に詳しい名古屋大学大学院の内田良准教授は「生徒と指導者が良好な関係を築ければよい取り組みと思う。ただ、経験者が行きすぎた根性論や経験論を振りかざすおそれもある。部活動は教育活動の一環という原則を踏まえ、適度な練習量、方法といった安全面の配慮はもちろん集団行動の在り方なども分かる適切な人材の確保が不可欠」と話しています。